辺野古基地工事着手、工期10日起点9年3か月

 普天間飛行場の早期返還実現のためとして政府は10日、沖縄県知事らが反対する名護市辺野古への代替基地建設へ、軟弱地盤が課題になっている大浦湾側への埋め立て工事に着手した。政府と沖縄県との辺野古基地をめぐる対立はさらに深まることになりそう。

 林芳正官房長官は「建設へ所要の準備が整ったことから本日、大浦湾側の工事に着手すると防衛省から報告をうけている。変更後の工事着手(本日10日)から完了までの工期は約9年3か月」と説明した。

 林官房長官は実地設計協議を沖縄防衛局と沖縄県とで行うことになっているが「今回着手する大浦湾側の海上ヤードの整備は協議の対象外と認識している」とした。また防衛省は前日までにキャンプ・シュワブへの資機材の搬入など着々準備を進めていた。

 沖縄県の玉城デニー知事は「多くの県民は反対の民意を明確にしている。工事着手は乱暴だ」と政府の対応を強く批判した。(編集担当:森高龍二)

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