大分県内で初、中津市が商業施設に外国人相談窓口 生活の悩みなどに対応【大分県】

スタッフ(右端)に生活の悩みなどを相談する外国人の家族=中津市豊田町のサンリブ中津
相談に乗るスタッフら

 【中津】中津市は「外国人総合相談センター」を市内豊田町の商業施設サンリブ中津1階に開設した。市内や市近郊で生活する外国人は増えており、さまざまな困り事に無料で対応する。市総合政策課によると、商業施設に同様の窓口を設けたのは県内初めてという。

 センターは昨年12月に開いた。JR中津駅前にあり、市役所にも近い。運営はNPO法人・中津外国人共生支援協会(細川慈照理事長)に委託。スタッフ2人以上が常勤しており、英語、中国語、フィリピン語のほか、翻訳機で他言語での相談にも応じる。

 開設時間は火~金曜の午後3~7時と、土曜の午後1~7時。利用者は相談シートに困り事を記入。シートを基に相談員が話を聞いてアドバイスをする。必要があれば、市や警察などの関係機関につなぐ役割も果たす。

 市内では現在、ミャンマーやベトナム、インドネシアなど50カ国・地域の外国人約2500人が暮らす。2014年の約600人から4倍以上に増加。市内にある自動車関連の工場や介護の現場で働いている人が多いとみられる。ごみの分別や病院の利用など、生活に直結した悩みを抱えるケースが目立つという。

 センターは外国人が働く職場を訪問するなどして、開設の周知を図っていく。

 市内で英語講師をしているシャーテー・タイラー・ダニエルさん(40)=カナダ出身=は「言葉が通じず、困っている事がたくさんある。センターは立地が良く、何かあればすぐ行けるので助かる」と喜ぶ。

 センター長を務める協会の細川理事長(65)は「少しの悩み事でも丁寧に対応し、安心して暮らせるようサポートしたい」と話している。

 問い合わせは中津市外国人総合相談センター(0979.62.9955)。

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