「スネルは取るべき価値のあるリスクだ」 米コラムニストが主張

昨季のサイ・ヤング賞投手であるブレイク・スネルの移籍先がまだ決まらない。史上7人目となる両リーグでのサイ・ヤング賞という偉業を成し遂げたばかりの投手だが、キャリアを通して成績に大きな波があることや、総額2億ドル以上という大型契約を希望していることが「売れ残り」の要因となっているとみられる。しかし、MLB公式サイトのコラムニストであるマイク・ルピカ氏は「先発投手には何が起こるかわからない。スネルは多くのチームにとって取るべき価値のあるリスクだ」と主張している。

スネルは現在31歳。ルピカ氏は「ランディ・ジョンソンがダイヤモンドバックスと契約したときよりも4歳若く、マックス・シャーザーがナショナルズと契約したときとほぼ同じ年齢だ。ジョンソンはキャリア最高の時期を過ごし、シャーザーは球団史上初のワールドシリーズ制覇に貢献するなど、見事な活躍を見せた」と過去の成功例を挙げた。

さらに「メジャーでまだ1イニングも投げてない山本由伸が3億2500万ドルの契約を得た以上、スネルが大型契約を望むのは当然だし、スネルは大型契約を得るべきだ」と主張。「レッドソックスはスネルを獲るべきだし、メッツもそうだ。ヤンキースも先発投手の顔ぶれは十分ではなく、スネルを獲りにいくべきだろう」と多くのチームにとってスネルが必要な戦力であることを強調した。

昨季のスネルは32試合に先発して180イニングを投げ、14勝9敗、防御率2.25、234奪三振という素晴らしい成績をマーク。FA市場に残っている選手のなかでは、間違いなく「最高の投手」である。大型契約を結んだ投手が期待通りに活躍できるかどうか、契約時点では誰にもわからない。過去に2度のトミー・ジョン手術を経験しながらもレンジャーズのワールドシリーズ制覇に貢献したネイサン・イオバルディのような投手もいる。大きな戦力を手に入れるためにはリスクを冒さなければならない。ルピカ氏はそのように考えているのだろう。

「ゲリット・コールを獲得することはできない。しかし、スネルは獲得できる」とルピカ氏。「レッドソックスは先発投手が右腕ばかりだし、そもそもチームは最下位だ。多くのチームがスネルの獲得を狙うべきだし、レッドソックスはその列の先頭に立つべきなんだ」とスネルの争奪戦が予想以上に盛り上がっていないことに対して疑問を投げかけた。

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