岸井ゆきのと松山ケンイチが出演する、NHK総合で2月3日スタートの連続ドラマ「お別れホスピタル」（土曜午後10：00）に、麻生祐未、古田新太、高橋惠子、泉ピン子ら多彩なメンバーが出演することが決まった。また、岸井と松山のコメントも到着した。
「お別れホスピタル」は、「透明なゆりかご」の原作者・沖田×華氏が、療養病棟を舞台に描く傑作漫画が原作。高齢化が進行し、がんが国民病と化した現在の日本では、7割以上の人が病院で最期を迎える。そんな病院の中でも、末期がんなど重度の医療ケアが必要な人や、在宅の望めない人を受け入れるのが療養病棟だ。医療のセーフティーネットとして、死の一番そばにある療養病棟で繰り広げられる、壮絶で、しかし愛にあふれた人間ドラマが展開される。
物語の舞台は、ある街の病院「みさき総合病院」にある療養病棟。そこは、余命数カ月と判断される人や、病状に加えて認知症などで日常生活が困難な人がたどり着く場所だ。その最前線に立つ看護師・辺見歩（岸井）は、意思表示の難しい患者のわずかな変化も見逃さず、そこでの日々が最善であるよう努める。非常勤で一般病棟からやって来た医師・広野誠二（松山）も、戸惑いながら辺見とともに患者やその家族の事情に巻き込まれ、関わっていく。ただ苦痛を取り除くだけでなく、その人らしい“限りある生の形”を求めて日々奮闘し、訪れた最期から、その人なりに“生き切った命”を見届ける証人となる。
患者やその家族、そして彼らと関わる医師や看護師の、“葛藤”、“怒り”、“悲しみ”、“小さな喜び”や“笑顔”、“素顔”の先にあるドラマを通して、死を迎えることと生きることの意味を問いかける。
今回発表されたのは、「みさき総合病院」療養病棟医療チームに、内田慈、仙道敦子、長村航希、円井わん、山本裕子、国広富之。辺見の家族として、麻生祐未、小野花梨。患者とその家族役には、古田新太、きたろう、丘みつ子、松金よね子、白川和子、小林勝也、根岸季衣、木村祐一、大後寿々花、鷲尾真知子、田村泰二郎、筒井真理子、樫山文枝、木野花、高橋惠子、泉ピン子が登場する。辺見は医師の広野とともに、彼らが巻き起こす出来事と向き合いながら、それぞれが「生きていく」ことを受け止めていく。
岸井は、「台本で読んでいる時と実際に患者さんを目の前に演じるのと、感じ方が違うシーンが多くあると感じています。それは自分でもこの患者さんに対してこんなふうに思っていたのかと思うこともあったし、相手を見ていて、予想以上に胸が痛くなることもありました」と撮影を通して感じたことを語る。
続けて、「辺見は看護師という職業上、感情が平坦に見える時もあると思いますが、いろんな患者さんや看護師、先生がいる中で、みんなを分かろうとしているというか、何かを否定せず、他人を受け止めようとしていると思います。昨日まで笑っていた人が次の日には亡くなっている。病棟では亡くなってからの最期のケアまで担当します。それが仕事だしそこを描くことがこのドラマの重要な部分だと思います」と役柄について触れ、「入院したら退院していく人がほとんどいないこの病棟で、最期まで生きること、今を生きていることを感じてもらえたらと思います」とメッセージを寄せている。
松山は、「このドラマではいろいろな事情を抱える患者さんだけでなく、向き合う看護師側の悩みや抱えている問題なども描かれています。何も問題を抱えていない人はおそらくいないと思います。この作品をきっかけに家族や友人とコミュニケーションを取ることで、少しでも生きづらさみたいなものが解消される可能性があるのではないかなと思います」とドラマの意義について語っている。
そして、作品のメインビジュアルが完成。ベット脇から空を見上げる辺見の横に、「新しい一日が、ここにもある」という言葉が添えられている。
