ボルシアMGのトップチームに昇格した福田師王、クラブSDの言葉「目指すべき道を彼が示してくれた」の真意とは?

写真:ボルシアMGのセカンドチームで活躍を続けた福田 ©Getty Images

ボルシアMGに所属するU22日本代表FW福田師王がトップチームに昇格した理由について、同クラブのスポーツ・ディレクター(SD)を務めるニルス・シュマトケ氏がコメントした。

現在19歳の福田は、鹿児島県出身。高校サッカー界で強豪の地位を確立している地元の神村学園高校に進学すると、全国高等学校サッカー選手権大会にて3年連続で優秀選手に選出された。

福田のキャリアに注目が集まったのは、昨年3月。神村学園高校卒業後、Jリーグのクラブを経由せずにドイツへと渡り、ボルシアMGⅡに加入した。今季は、セカンドチームが身を置くレギオナルリーガ・ヴェスト(4部相当)で13試合に出場して5ゴール1アシストを記録するなど、結果を残していた。

すると、現地時間1月16日にはボルシアMGのクラブ公式サイトをとおして、福田が今季の残り期間をトップチームでプレーすることが伝えられた。同サイトは、シュマトケSDのコメントを掲載。同氏は、福田のトップチーム昇格を決断した理由について、次のように語っている。

「この数週間から数カ月にわたって、フクダは日頃のトレーニングやセカンドチームの試合、そしてトップチームのトレーニングに参加した際も、幾度となくその実力を発揮してきたんだ。我々はシオウを常に見守っている。直近でも、彼はウインターブレイク期間中に行われた練習試合のゴー・アヘッド・イーグルス戦に出場した。ピッチに立つとすぐさま良いプレーを見せ、得点まで決めてみせた。トップチームの選手層がだぶつかないように細心の注意を払う必要はあるが、彼が普段見せてきた力を総合的に判断して、トップチームでプレーしてもらうことに決めたんだ」

シュマトケSDは「今回の決定は、これまでの活躍に対するご褒美であり、仕事に対する最大の報いでもある」とコメント。若手選手を適切なタイミングで抜擢する重要性を強調した。

「ユースチームの練習場で何が起きているのか、才能に溢れた選手たちがブンデスリーガのトップチームでも力を発揮できるかどうか見極めるのは、我々にとって非常に重要な任務だ」

「我々が目指すべき道を、彼が示してくれたんだ」

日本代表DF板倉滉が待つボルシアMGのトップチームに到達した福田。今年はパリ・オリンピック(五輪)出場を目指すU22日本代表の一員としても、重要な戦いを控えている。

まずはボルシアMGのトップチームで出場機会をつかみ、ゴールという結果をどれだけ残せるか。2004年生まれのアタッカーに大きな期待が集まる。

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