香山公園に「大内文化 思想をめぐる道」がお目見え 1月19日から10日間、プロジェクションマッピングも

 先日、ニューヨーク・タイムズ紙の「2024年に行くべき52カ所」の3番目に山口市が紹介されたことは、地元はもとより全国的にも大きな話題となった。その記事の中でも紹介された国宝・瑠璃光寺五重塔(山口市香山町7)は現在、70年ぶりとなる檜皮(ひわだ)葺き屋根全面修復工事や木部修理作業が実施されており、その姿は囲い(デザインシート)に覆われて見ることができない。山口市は、その間にも観光客らに楽しんでもらおうと、「昇華-shouka-大内文化」と名付けた取り組みを実施している。

 

 昨年12月23日、空間アートプログラム「大内文化 思想をめぐる道」が、香山公園の「塔影の池」周辺通路に設置された。大内氏歴代当主が詠んだ12首の和歌を題材に、一文字一文字を金属でかたどり、カーテンの様に連ねて4首ずつ展示する「和歌のカーテンゾーン」と、アクリル板を使用したステンドグラス風のアート「ステンドグラスゾーン」とを、白いひも状のストリングスカーテンでつなぎ、約45メートルの「異空間」が作り出されている。展示は2月25日(日)まで。

 

 さらに、1月19日(金)から28日(日)までの10日間、五重塔を覆うデザインシートをスクリーンにしたプロジェクションマッピングが実施される。夜間の空間演出として、大内氏の歴史や思想、山口を訪れた歴史上の人物などを、光と映像で表現する。時間は午後6時から8時まで。

 

 そのほかにも、「西国一の御屋形様-大内氏と五重塔がわかる『時代絵巻』」や「大内氏の栄華を表す花のモニュメント」も、昨年9月から設置されている。また、切絵アートクリエーターAtsuomi(中村敦臣)氏による五重塔の切絵作品を、AR(拡張現実)動画で楽しむこともできる。

 

これらの事業は、工事の進捗状況とともに、特設ウェブサイト「昇華-shouka-大内文化」(https://shouka-oouchi.jp/)で紹介されている。問い合わせは、山口市観光交流課(TEL083-934-2810)へ。

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