温室効果ガスの約4%が牛のげっぷ!? 牛のメタンガス減らす海藻に注目 鹿島建設、葉山で量産手法開発

量産培養した球状のカギケノリをチェックする林上席研究員=12日、葉山町一色の鹿島建設葉山水域環境実験場

 ゼネコン大手・鹿島建設の葉山水域環境実験場(神奈川県葉山町一色)が、牛のげっぷに含まれるメタンガスを減らす効果がある海藻「カギケノリ」の量産手法を開発した。メタンは二酸化炭素(CO2)の28倍の温室効果があるといわれ、抑制が課題となっている。同社は今後、他機関と連携してカギケノリの大量生産を目指す。

 牛や羊などの反すう動物は食べ物を消化する際、胃の中に発生するメタンガスをげっぷとして大気に放出する。その量は全世界の温室効果ガスの約4%を占めるといわれている。

 このメタンを減らす鍵になると注目されているのが紅藻類のカギケノリ。胃の中のメタン生成細菌を減らす物質が含まれ、牛の餌に混ぜることで排出量が最大80%減ったという報告もある。

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