【MLB】 ドジャースが再び先発補強 左の剛腕パクストンと1年契約で合意間近

写真:パクストン

日本時間23日、ドジャースがレッドソックスからFAとなっていた先発左腕ジェームズ・パクストンとの1年契約に近づいていると複数の米メディアが伝えた。契約はおよそ総額1100万ドルから1200万ドル、それに出来高が付く見込み。

現在35歳のパクストンは、トミージョン手術からの本格復帰を期した昨シーズン、19先発・7勝・防御率4.50という成績。春先はハムストリングの故障で出遅れ、9月には膝の故障でシーズン絶望となるなど、キャリアを通して悩まされてきた故障癖にまたしても苦しめられる1年だった。

パクストンはここまでマリナーズ、ヤンキース、そしてレッドソックスと渡り歩き、通算奪三振率9.9と剛腕として活躍してきた。表面上の成績だけでは完全復活にはまだ遠いように見えるが、速球の平均球速は全盛期に近い水準のおよそ153.3キロ(90イニング以上の先発左腕でメジャー5位)をマークし、炎上した最後の3登板を除けば防御率は3.34という好水準。かつて見せていたエース級のパフォーマンスを取り戻す兆候も存分に示したシーズンだったといえる。

大谷翔平を競り落としたのに引き続き、山本やグラスナウを加えるなど派手な補強を続けるドジャースだが、補強の手を緩めることはなかった。これでドジャースの先発ローテは、ウォーカー・ビューラー、山本、グラスナウ、ボビー・ミラー、パクストン、エメット・シーアンという顔ぶれに。パクストン獲得前も頭数は揃っていたが、トミージョン手術から復帰するビューラーが韓国の開幕戦に間に合うかは不透明。さらに先に獲得したグラスナウも故障がち、山本やミラーもキャリアの浅い若手で、シーズン通したフル回転を要求するのは難しかっただろう。

パクストンの獲得は不透明な要素も多かった先発ローテの保険の意味合いもあり、ハマればエース級のパフォーマンスも期待できる。もしパクストンが故障してしまったとしても、ドジャースにはギャレット・ストーン以下、優秀な投手の有望株が控えており、穴埋めには困らないだろう。

同じ先発左腕の獲得によって、2024シーズンの大半の欠場が予想されるレジェンド左腕クレイトン・カーショウの去就も気がかりになるところだ。だが、カーショウについては、およそ1ヶ月後にスプリングトレーニングが始まり、60日間の故障者リストが利用できるようになってから再契約するシナリオが濃厚かもしれない。

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