能登半島地震 被災地派遣の千葉県職員「共助が重要」

能登半島地震 被災地派遣の千葉県職員「共助が重要」

 能登半島地震の被災地に派遣された千葉県職員が1月23日、県庁で報道陣の取材に応じ、交通路が限定される「半島」の被災地で感じた教訓として、地域コミュニティなどの「共助が重要」と述べました。

 先遣隊として、発災から4日後の1月5日に現地に入り、具体的な支援内容の調整などにあたった防災危機管理部の座間勝美次長は、実際に経験した深刻な道路被害を踏まえて次のように述べました。

防災危機管理部 座間勝美 次長
「道路被害がひどくて亀裂や土砂崩れなどで行くまでに片側通行で渋滞が発生し、高速道路が当時は通行止め。一般道路のみ通行可で、夜の運転も道路に亀裂で非常に危険。(半島なので)救助や救援物資が届くのが難しい部分が起きてくるので、自分が一番感じたのは事前の自助共助が大切。もちろん公助も大事だが、まずは自助共助。公助が入るまでの大切さを感じた」

 7日に現地入りし、珠洲市で5日間、避難所支援にあたった総務部の山崎和貴副課長も交通路が限定される半島性を念頭に、共助の重要性を指摘しました。

総務部 山崎和貴 副課長
「住民がどこにいて、どう避難しているか、区長たち役員が知っている状況。思ったのが(避難所は)地域コミュニティがしっかりしていた。共助は重要、発災直後に市職員が入れない状況でも最低限の避難所運営できていた」

 一方、17日からの3日間、珠洲市で住家被害認定調査を支援した県土整備部の黒木茂班長は次のように述べました。

県土整備部 黒木茂 班長
「(令和元年房総半島台風などの)風水害で屋根が吹き飛んだ住宅など見てきたが、これほどの大地震で建物がつぶれている状況を目の当たりにするのは初めて。大きな瓦屋根で古い建物が多くて、住家は1階がつぶれて倒壊。一方で地域としては壊滅的に見えるが、細かく見ていくと比較的新しい建物は残っている。地震による損傷が小さくて、建物の耐震化が非常に重要と認識した」

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