高校生の無農薬セロリ「飲む美容液」に スープ専門店に提供し地域貢献 沖縄・嘉手納

奥谷宏司さん(左から4人目)に化学肥料や農薬不使用のセロリを手渡す嘉手納高校2年生=12月22日、嘉手納町・発酵ボーンブロス専門店&ベーカリー柘榴石GARNET

 【嘉手納】嘉手納高校(屋良淳校長)の生活園芸を受講している2年生がこのほど、自分たちで育てた化学肥料や農薬不使用のセロリを「発酵ボーンブロス専門店&ベーカリー柘榴石GARNET」=嘉手納町嘉手納=に提供した。セロリは店の看板商品「発酵ボーンブロス」に使用される。(根間広人通信員)

 校内で育てた農薬不使用の野菜で地域貢献したいと考えていたところ、生活園芸担当教諭の教え子が同店で働いていたことから、提供につながった。

 発酵ボーンブロスは塩こうじに漬け込んで発酵させた平飼い鶏の骨を野菜と一緒に長時間じっくりと煮込み抽出した濃厚なだしスープ。「飲む美容液」とも呼ばれ、腸内環境の改善やリラックス効果があるという。

 奥谷宏司代表は「地元の高校生が育てたセロリを使った発酵ボーンブロスをぜひ飲みに来てほしい」と呼びかけた。

 セロリは、生活園芸の授業の一環として、同校の生徒たちが昨年9月から3カ月かけて校内の畑で種子から育てた。持続可能な開発目標(SDGs)の「つくる責任、つかう責任」を目標に掲げ、校内で出た大量の草木を、町リサイクルセンターを通して土壌改良材にし、畑で再利用する取り組みも。

 2年の砂川梨花(りんか)さんと古我知南衣(みなみ)さんは「農薬不使用の野菜を育てるのは手間がかかるのを実感し、農家に対して感謝の気持ちが生まれた。セロリを食べる人のことを考えながら作った」と語った。

 柘榴石GARNETの営業時間は午前10時~午後4時。月・木・日曜定休。問い合わせは同店、電話098(956)4044。インスタグラムでも詳細を確認できる。

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