2025年度殿堂入り投票の注目ポイント7選 MLB公式サイトが特集

日本時間1月24日に2024年度のアメリカ野球殿堂入り投票の結果発表が行われ、エイドリアン・ベルトレイ、トッド・ヘルトン、ジョー・マウアーの3人が記者投票によって殿堂入りを果たした。MLB公式サイトのデービッド・アドラー記者は、2025年度の殿堂入り投票の注目ポイントとして7つの話題をピックアップ。「2人の強力な新規候補者が加入し、支配的なクローザーがラストチャンスを迎え、スター外野手たちが殿堂入りに向けてプッシュを続けるだろう」と7つの注目ポイントを紹介している。

アドラー記者がピックアップした7つの注目ポイントは以下の通り。

【1】イチローは次の満票選出者となるか
イチローは2025年度の殿堂入り投票で初登場する予定だが、問題は「殿堂入りするかどうか」ではなく「初年度で殿堂入りするかどうか」でもなく「次の満票選出者になるかどうか」である。過去に満票で選出されたのはマリアーノ・リベラだけだが、彼に加わるチャンスがあるとすれば、それはイチローだろう。マリナーズの象徴だったイチローは、史上有数の巧打者の1人であり、27歳でメジャーデビューしたにもかかわらず、通算3000安打を達成して通算打率.311を記録し、シーズンの最多安打記録も保持している。さらに、イチローが球界に与えた影響はMLBだけにとどまらない。彼はアメリカで愛されたが、日本でもレジェンドであり、MLBに来る前、NPBで1278安打を記録。日米通算で4367安打という驚異的な数字をマークしている。

【2】CC・サバシアは先発投手不足を解消できるか
先発投手が殿堂入りを果たしたのは2019年に有資格初年度で殿堂入りしたロイ・ハラデイが最後。通算251勝、3093奪三振を記録したサバシアは久々の大物先発投手ということになる。サバシアのあとは、ザック・グレインキー、ジャスティン・バーランダー、クレイトン・カーショウらが引退して殿堂入り資格を得るまで、再びしばらくのあいだ殿堂入りする先発投手は現れないかもしれない。

【3】ビリー・ワグナーのラストチャンス
今回の殿堂入り投票では、惜しくも5票不足で殿堂入りを逃したワグナー。通算422セーブを記録した名クローザーにとって、次回が記者投票で殿堂入りするラストチャンスとなる。過去3回、得票率を51.0%→68.1%→73.8%と着実に上昇させており、十分にチャンスはありそうだ。

【4】カルロス・ベルトランはさらに前進できるか
通算成績だけを見れば、ベルトランは殿堂入りに相応しい選手と言える。435本塁打、312盗塁を記録し、WAR70.1は中堅手で歴代8位の数字。アストロズ時代のサイン盗み問題が影響しているのか、最初の2年間は殿堂入りに届かなかったが、それでも初年度の46.5%から今回は57.1%まで得票率を伸ばした。数年後の殿堂入りに向けて、好位置につけていると言えるだろう。

【5】フェリックス・ヘルナンデスにチャンスはあるか
マリナーズのエースとして活躍したヘルナンデスもイチロー、サバシアとともに次回の殿堂入り投票から初登場となる。今後のMLBでは通算200勝を達成する投手がほとんど現れない可能性が高く、通算169勝、2524奪三振のヘルナンデスは「現代の先発投手」が殿堂入り投票でどのように評価されるかのモデルケースとなりそうだ。

【6】豪華メンバーを揃える二塁手
チェイス・アトリーは有資格初年度となった今回、得票率28.8%を記録。ヘルトンやスコット・ローレンよりも初年度の得票率が高いため、将来的な殿堂入りに向けてまずまずのスタートを切ったと言える。次回はダスティン・ペドロイア、イアン・キンズラーという2人の二塁手も加わる。3人のスター二塁手はどんな評価を受けることになるのだろうか。

【7】アンドリュー・ジョーンズは得票率を伸ばせるか
10度のゴールドグラブ賞に輝き、通算434本塁打を記録したジョーンズ。史上最高の守備力を誇る中堅手とも言われており、7度目の挑戦となった今回は得票率61.6%を記録した。残されたチャンスはあと3回。殿堂入りに向けて、次回はどこまで得票率を伸ばせるだろうか。

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