OSKのトップ2人が退団、「おもしろい話しかない」と振り返り

現在、趣里主演の連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK朝ドラ)でフィーチャーされている「OSK日本歌劇団(以下OSK)」。1月23日に、トップスターの楊琳と、娘役トップスターの1人・舞美りらの卒業が発表され、翌24日におこなわれた『レビュー 春のおどり』制作発表記者会見で、2人がその心境を語った。

退団を発表した「OSK日本歌劇団」の舞美りら(左)と楊琳(右)(1月24日・大阪市内)

■ 「実はトップに就任したときから・・・」(楊)

明るいキャラクターとエネルギッシュなダンスでOSKをけん引した楊と、バレエ仕込みのダンス力で「ダンスのOSK」の象徴のような存在となっていた舞美。名コンビぶりを発揮した2人だが、最初に楊の方から卒業の話を舞美に持ちかけ、舞美がそれに同意したことで、2人そろってOSKを去っていくことが決定したという。

退団への思いを明かすトップスター・楊琳(1月24日・大阪市内)

卒業の理由について、楊は「実はトップに就任したときから『この年で辞めよう』という、ゴールを決めていました。そこで舞美さんに『見送るのも見送られるのもさびしいので、一緒に辞めませんか?』とお声がけしたら『じゃあ、一緒に』と言ってくださいました」と語り、舞美も「楊さんがトップになったときから『いつでも卒業できるぞ』と、今まで準備をしていました」と、その願いを受け入れた理由を明かした。

■ 「『ダンスのOSK』を守り続けてほしい」(舞美)

コロナ禍という大変な時期に、トップスターとして劇団を支えた楊だが「1人で背負うというより、周りのみんなに引っ張ってもらえた。私はみんなに助けてもらえるなにかを持っていると思います(笑)」と謙遜するように振り返り、舞美はこれからのOSKについて「『ダンスのOSK』というのは、絶対守り続けてほしい。自分が1番ダンスが好きだったので、みんなにも大切にしてほしいです」と後輩たちに呼びかけた。

「ダンスのOSKを守り続けてほしい」とのメッセージを後輩に託した娘役トップスター・舞美りら(1月24日・大阪市内)

OSKに所属して「おもしろい話しか出てこないです」と言うほど、幸せな時間を過ごしてきた楊だが、唯一「ダイエットはつらかったです。体型のために、食べたいときに食べたい物を食べられないので」と告白。「白いご飯が大好きで、『おかわり自由』の定食屋さんとかが大好き。退団した次の日からは、好き放題白米を食べるのが夢です」と、思わぬ希望を語って場を沸かせていた。

楊と舞美以外には、千咲えみ、華月奏、翼和希などが出演。公演は4月6日~14日に「大阪松竹座」(大阪市中央区)にて。チケットは一等席9500円、二等席5000円で、2月20日から発売開始。楊と舞美のさよなら公演は、7月13日~21日(予定)に「南座」(京都市東山区)、8月7日~11日に「新橋演舞場」(東京都中央区)で実施される。

取材・文・写真/吉永美和子

大阪松竹座『レビュー春のおどり』

期間:2024年4月6日(土)〜14日(日)
会場:大阪松竹座(大阪市中央区道頓堀1-9-19〉
料金:一等席(1・2階)9500円、二等席(3階)5000円

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