薄芝、硬いグリーン、飛距離ダウン… “冬ゴルフ”の悩みは中古クラブで解決

薄~い芝からカチコチグリーンへアプローチは難しい…(写真はイメージ)

寒い時期のゴルフは敵が多い。低気温で体が動かない上に、着ぶくれしてスイングは思い通りにならない。グリーンは凍って硬く、枯れた芝からのアプローチも難しいため、ベストシーズンよりもスコアが悪くなる気がしてならない。テンションが下がり気味のそんなあなた、冬ゴルフの悩みを助ける秘密兵器を中古でゲットしてみてはいかがだろう。

飛距離が落ちる冬 ランで稼ぐか、キャリーで稼ぐか

ランを稼ぎたいなら小さめのロフト角(写真左のギャッパー)を、キャリーを稼ぎたいなら大きめ(写真右のUT)を選ぼう

「冬に夏と同じ距離を打つには、無条件で1番手長いクラブを持つ」とツアープロは言う。防寒着を1枚増やすたびに飛距離が落ちることを自覚しよう。しかし、冬だからこそ有利な点もある。地面が硬くなりランが出やすい。これを利用しない手はない。

ランで飛距離を稼ぐならロフト角の小さいユーティリティを使うのはどうか。ヘッドスピードが速い人なら17度、そうでない人は19度のユーティリティが“転がし”に有効。今、使っているモデルの「ロフト違い」をオススメする。キャリーを出すのは苦手なアイアン型ユーティリティも、ランを出すという目的なら悪くない。ターゲットに対して構えやすいという利点もある。

中でもテーラーメイド「ギャッパー ミッド」はウッド型の良さも盛り込んでありアイアン型では扱いやすい。1万5000円前後で見つかるだろう。さらなるハードヒッターは「ギャッパー ロー」でも良い。在庫数が少ないが同じく1万円台中盤から。

それでもキャリーで飛距離を稼ぎたい場合は、冬場はミドルアイアンではなくユーティリティを使おう。ロフト角が大きいものではテーラーメイド「ステルス2 レスキュー」のU6(28度)が2万円台前半で見つかった。

体が動かないなら…シャフトを重くする手がある

60g台まではRやSRがラインアップされているが、70g台では希少なのが残念

昔は「冬はヘッドスピードが落ちるから、シャフトを軽くしよう!」とよく言われていた。が、それだと手打ちを助長してしまう問題点も出てくる。だから筆者はあえて、身体を積極的に使うようになる重いものを選ぶ。可変スリーブで簡単にリシャフトできるので、ドライバーのシャフトを10g重くすることを提案する。しなりを感じにくくなるため、フレックスは軟らかくしたい。「50gのS」から「60gのR」にするのも手だ。ただし、重めのシャフトで軟らかいスペック自体の販売数が少ないので、中古では数が少ない。

レディースモデル並みに軟らかいのに、トルクが少ないワンフレックスのシャフトは、寒くてもしなりを感じやすい。「冬はドライバーのヘッドの利きが悪い」と感じるゴルファーにオススメだ。切り返しのタイミングが取りやすく、打ち急ぎのミスが多い人にも向いている。シンカグラファイト「Zinger」やデザインチューニング「メビウスEQ」、韓国のDumina「オートフレックス」などあるが、中古ではなかなかお目にかかれない。

ワンフレックスの軟らかいシャフト。飛ばないイメージはあるがドラコン選手が使っていることも多い

凍ったグリーンへのアプローチ対策にはチッパーを

冬場は凍ったグリーンも厄介だ。アプローチでボールが跳ねて大オーバー、なんてことが珍しくない。だから、できるだけパター感覚で寄せたい。そこで活躍するのがチッパーだ。

ランニングアプローチを日頃から多用するゴルファーは、すぐに武器になるはず

チッパーでもウェッジのように打ちたければピン「ChipR」(2022年)がオススメ。発売当初品薄で高価になったが、現在は価格も落ち着いてきて2万円を切る。パターのように使いたいならオデッセイ「X-ACT チッパー」(2021年)が使いやすいはず。こちらは1万円台前半で見つかる。できるだけ球の高さを抑えられるよう、ロフト角40度以下のものが良い。距離感を合わせるため、コースで投入する前の練習は忘れずに。

イマドキの防寒グッズは優れものが多く、冬でも積極的にプレーをするゴルファーは増えている。冬のゴルフ場の特性を見極めながら、秘密兵器を駆使して楽しくラウンドしたいものだ。(文・田島基晴)

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