Wソックス監督がシースを開幕投手に指名 トレードの噂は消えず

ホワイトソックスのペドロ・グリフォル監督は日本時間1月26日、ディラン・シースを2024年シーズンの開幕投手に指名した。通常、開幕投手はスプリング・トレーニング開始後に発表されることが多く、1月下旬に開幕投手を公表するのは異例の早さと言える。ただし、シースが2年連続となる開幕投手を務めるかどうかは、まだ確定したわけではない。今オフ、シースにはトレードの噂が絶えず、2024年シーズンが開幕するまでにトレードで他球団へ移籍する可能性も残されているからだ。

2022年に14勝8敗、防御率2.20、227奪三振の好成績を残してサイ・ヤング賞投票で2位となったシースは、2023年シーズンに自身初の開幕投手に指名され、前年王者アストロズとの開幕戦で7回途中まで被安打2、奪三振10、与四球0、失点1という快投を披露。チームは3対2で勝利し、低迷した2023年シーズンの数少ないハイライトの1つとなった。

シースはその後、なかなか調子が上がらず、7勝9敗、防御率4.58と前年から大きく数字を落としたものの、214三振を奪い、3年連続となるシーズン200奪三振を達成。昨季途中にルーカス・ジオリトが放出されたことで、名実ともにホワイトソックスのエースとなった。ロースターの再編を進めるチーム内にはシースと同格の投手は見当たらず、グリフォル監督も迷わずシースを開幕投手に指名できたはずだ。

問題はシースにトレードの可能性があるということ。グリフォル監督は「彼の性格は、トレードの噂などには動じない。彼と昨日話をして、開幕投手のことを伝えたんだ。彼は喜んでいたし、開幕戦に向けてしっかり準備してくれているよ」としつつも「もしトレードが起きたとしても、彼はビジネスだと理解してくれる。現時点では彼が我々のチームの開幕投手だ」とトレードの可能性が消滅したわけではないことを明かした。

FAまであと2年保有できるシースの獲得を狙っているチームは多く、もしホワイトソックスの極めて高い要求を満たすチームが現れれば、トレードは成立するだろう。その点については、グリフォル監督も「今季だけでなく、2025年やそれ以降のことも考えて、チームにとってベストの行動をする必要がある」と語っている。シースはこのままホワイトソックスのエースとして開幕を迎えるのか。それとも開幕時には別のチームのユニフォームを着ているのか。「どうなるか見てみよう。でも現時点では彼が我々のチームの開幕投手だ」と指揮官もエース右腕の将来はわからないようだ。

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