小田原市職員の男逮捕、水増し請求で公金440万円詐取疑い

家宅捜索を終え、押収物を運び出す県警捜査員ら=31日午後9時25分ごろ、小田原市環境事業センター

 小田原市のごみ焼却施設で使う薬剤の請求額を納品会社に水増しさせ、同市から約440万円をだまし取ったとして、県警捜査2課と海老名署などは31日、詐欺の疑いで、同市環境事業センター主査の男(49)=中井町=を逮捕した。県警によると、詐取した公金は商品券や家電製品の購入など私的用途に充てていたとみられる。

 逮捕容疑は、薬剤の販売会社に勤務する40代の男性社員と共謀し、2019年2月~20年3月、同センター内で使う薬剤の代金を同社に水増し請求させ、同市から公金約440万円をだまし取った、としている。「間違いありません」と供述、容疑を認めている。

 同課によると、薬剤は施設内のフィルターを保護するものなど数種類あり、発注は主に男が担当。実際の納入量よりも多く納入したとして請求書を出させ、市も振り込んでいた。水増し請求は31回に上り、水増し額は1回当たり10万円前後だった。

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