【MLB】藤浪晋太郎がメッツと1年335万ドル(約5億円)で契約 千賀と日本人コンビ結成

写真:藤浪晋太郎©Getty Images

日本時間3日未明、FAとなっていた藤浪晋太郎がメッツと契約したことを『ニューヨークポスト』のジョン・ヘイマンが報じた。契約は1年と見られ、年俸は335万ドル(約4億9700万円)に出来高85万ドル(約1億2600万円)が付くと見られている。

昨年、ポスティング経由でのメジャー挑戦を試みた藤浪は、64登板で防御率7.18という成績だった。表面上の数字だけ見れば苦いデビューとなったものの、藤浪のポテンシャルの高さはメジャーの舞台で十分に証明されたと言って良い。

速球(4シーム)の平均球速はメジャー8位(規定投球数以上)の98.4マイル(約158キロ)、最速は102.6マイル(約165キロ)をマーク。さらにメジャー2位の平均球速を誇る高速のスプリッターも、空振り率37.2%を記録するなど決め球として機能した。リリーフ転向後は被打率.209・奪三振率10.13と支配的な数字を残しており、今季以降の成績改善に大きな期待を持たせる内容だった。

藤浪は『MLB.com』の「大きな価値をもたらす可能性がある過小評価されているFA」特集にも名を連ね、代理人のスコット・ボラスも複数のオファーがあることを明かしていた。その中で藤浪を射止めたメッツは、今季の優勝を是が非でも目指すようなチーム状況ではない。昨夏にはジャスティン・バーランダーやマックス・シャーザーらを筆頭に複数のベテラン主力を放出し、数年後の勝負を見据える体制を整えていた。

今オフは新しくブリュワーズから敏腕エグゼクティブのデビッド・スターンズ氏を引き抜き、シーズン中のトレードによる"転売"を睨んだベテラン選手を多く確保している。1年契約の藤浪も、昨年最下位のアスレチックスから首位オリオールズへとトレードになったように、再びシーズン中にトレードとなる可能性がある。

ひとまずメッツでは藤浪は、MLB屈指の守護神であるエドウィン・ディアスの前を担うセットアッパー候補の1人になるはずだ。昨年からメッツに加入し、今季はエースを任されるであろう千賀滉大との継投リレーを見る機会も少なくないだろう。

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