金沢のホームセンター「PLANT」で見つけた一品、本格派の絶品ハンバーガー「JJバーガー」

今回は、石川県の金沢にやってきた。ホームセンター(HC)商材も揃う、とあるスーパーセンターに足を運ぶためである。私がこの店舗を訪れるのは初めてだが、行きたいと思ったきっかけはブログ。店独自の情報発信に興味を持ったのだった。さらに売場の一角には、自前のハンバーガーショップもあるという。期待に胸を膨らませ、現地に向かった。

PLANT-3津幡店

「PLANT-3津幡店」は、福井県の流通企業、プラントが展開するスーパーセンター。HC商材も充実している

目的地は「PLANT-3津幡店」。運営するのは福井県のプラントで、主力のスーパーセンターである。同業態はワンフロアに衣料品、食料品、日用品、住居関連商品を展開し、集中レジで精算するのが特徴だ。事前に調査し、HC商材も地域で強く支持されていると知った。

最寄りは、JR金沢駅から電車で20分弱の本津幡駅。下車後、徒歩で向かうつもりだったが雨が急に降り、たまたま停車していたタクシーに乗り込んだ。

数分後、到着し入店する。プラントには、もっと大規模な店はあるが津幡店でも十分広い。

HC商材は電動工具や塗料など幅広く揃っている。日用品のうち時計コーナーには掛け時計、腕時計も多く見られたほか、衣料ではスーツや礼服、また食品も充実する。ローカルエリアではワンストップショッピングできる利便性の高い店が必要とされるのだろう。

その中、めざしたのはペット用品売場。私は動物を飼っていないが、なぜペット用品を見たいと思ったのか。それは店のブログで興味を持ったからだ。

プラントでは各店のページにブログコーナーを特設し、売場担当者が持ち回りでオススメ商品を紹介している。私は津幡店の記事を一通り読み、某スタッフが執筆した2023年5月17日の「伝説の=^_^=釣り好きにゃんぺい」というタイトルのブログに注目した。

紹介していたのは、猫を遊ばせる「猫じゃらし」。釣竿タイプの115cm長尺ロッドの先に装着して使うという。ユニークなのは、実際に自宅で買う猫で使ってみた写真を記事に多く載せていた点である。

竿を振ると、最初、クールだった猫が急に関心を持ち、やがて飛びつく。同様の動作を繰り返すと、その都度、猫が対象物を捕まえる。その様子を、担当者は「おもしろいほど釣れる!釣れる!」と写真とともに表現、興奮ぶりが伝わってきた。

臨場感あるレポートに私は心を奪われた。きっとこの方、大の猫好きなのだろう。どの記事も興味深かったが、やはり思い入れの強い人が書くと、これほどまで楽しくなるのか感心した。読むと俄然、実物の商品を見たくなったのだ。

広い売場を誇る津幡店だが、圧倒的な品揃えだけに、単に置くだけでは各アイテムは埋もれてしまう。これに対し、商品に愛着を持つスタッフが、使用者目線で説明することは効果絶大だと感じた。

ペット用品を見た後、私は工具やインテリア、園芸売場を歩き、気になった商品を買った次第である。

ハンバーガーは予想以上の本格派

店内を何度も回遊し、時計を見ると昼時だった。お腹も空いてきたところで立ち寄ったのは「JJバーガー」。プラント直営のハンバーガーショップで、ここにも最初から来ようと計画していた。

メニューに一通り目を通した後、自販機でチケットを買う。シンプルなバーガーもあったが、悩んだ末に選んだのは、イベリコ豚ベーコン入りの「BLTバーガー」(690円)、これに「ポテト ドリンクセット」(200円)をつけた。

昼時になり、プラント直営のハンバーガーショップ「JJバーガー」へ。早速、自販機でチケットを買う

チケットを女性スタッフに手渡す。すると「注文を受けてから調理し、でき上がるとカウンター上部の大型のディスプレイでお知らせする」という。

しばらく席で待機する。周囲を観察すると、友人同士と思われる年配の女性はじめ、数組が利用している。買い物だけでなく、コミュニケーションの場として機能しているようだ。 さてここで私が店内で購入した商品を披露したい。最初はこれ、「桐灰カイロ 小さくてもめっちゃ熱い マグマミニ」。店頭の各所で大量に陳列していたのを見て、思わずカゴに入れた。これもブログに使用感を紹介する記事があり、私も体験したくなった。

もうひとつは、防災コーナーにあった「ホイッスル内蔵多機能ツール」。各種ナイフやドライバー、はさみ、缶切り、ホイッスルなど10数種類の道具が1つになっている、非常時に役立つアイテム。男性なら皆、この手の商品は好きなはずだ。私も、売場で見た時、「これだ!」と思った。やはりHC売場は発見があっておもしろい。ちなみにナイフの刃は、6cm以下で「銃刀法の適用外」とのことで安心である。

もうひとつは、防災コーナーにあった「ホイッスル内蔵多機能ツール」。やはりHC売場は発見があっておもしろい

そうこうするうちハンバーガーが完成、プレートを受け取り、席に持ってきた。

包み紙を開けると、ハンバーガーは予想以上に本格的だった。専用サイトには「パテは国産100%の牛肉を使用」「バンズは自社ベーカリーで焼き上げたパン」、さらに「野菜はすべて国産」とのこと。プラントの本気度がうかがえる。

イベリコ豚ベーコン入りの「BLTバーガー」は、見た目、味ともに本格的だった

一口食べる。うん、なかなかウマイ。ポテトをつまみ、そしてドリンクのコーラを飲んだ。再度、ハンバーガーを頬張り、またポテト、コーラ。これを繰り返し、味わいながら食べ切った。おいしかった、ごちそうさまでした。

なお津幡店の真向かいには、有力HC、さらに価格訴求型の食品スーパーが見える。人口減少が顕著なローカルエリアでは、都市部とはまた違う意味での熾烈な競争が繰り広げられている。その中、独自のハンバーガーショップは、プラントの特徴をアピールする独自要素のひとつになっていると感じた。

真向かいには有力な競合店。ローカルでは都市部とはまた違う意味での熾烈な競争が繰り広げられている

当記事は12月15日に取材を行っております。このたびの能登半島地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。まだ予断を許さない状況が続いており、被災された皆様の安全と、一日も早い復興を心よりお祈りいたします。(ダイヤモンド・ホームセンター編集部追記)

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