中国とASEAN、アジアの価値観を発揚 「人文交流年」開幕

中国とASEAN、アジアの価値観を発揚 「人文交流年」開幕

2日、「中国-ASEAN人文交流年」開幕式で披露された踊り。(福州=新華社記者/姜克紅)

 【新華社香港2月4日】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の人的・文化交流の促進を図る「中国-ASEAN人文交流年」の開幕式が2日、福建省福州市で行われた。人々の心の通い合いを支え、文明間の交流と学び合いを促し、全面的戦略パートナーシップを深め、アジアの価値観を共に発揚するという基礎の上に「五大ふるさと」(平和、安寧、繁栄、美麗、友好のふるさと) を築くことを目指す。

 中国とASEAN諸国は人と文化が通じ合い、運命を共有し、友好交流の長い歴史がある。中国は1991年にASEANと対話関係を確立し、域外国として初めて東南アジア友好協力条約に加盟した。中国とASEANは互いの重要な関心事に配慮し、それぞれの発展路線を尊重しながら、誠実なコミュニケーションを通じて理解と信頼を高め、共通点を求め相違点を残すことで意見の隔たりや問題を適切に処理し、平和、協力、包容、融合を核心とするアジアの価値観を共に守り、発揚してきた。

 中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は2013年にインドネシアで、より緊密な中国・ASEAN運命共同体の構築と「21世紀海上シルクロード」の共同建設を提唱した。この10年、「一帯一路」の共同建設は絶え間なく深化し実践的になり、運命共同体の意識が人々の心にますます根付いてきた。

中国とASEAN、アジアの価値観を発揚 「人文交流年」開幕

2日、「中国-ASEAN人文交流年」の展示イベントで、福建省泉州市の蟳埔(じんほ)村に古くから伝わる髪型「簪花囲」を紹介する女性。(福州=新華社記者/姜克紅)

 中国とASEANは14年以降、文化交流年、教育交流年、観光協力年、イノベーション年、メディア交流年などの活動を共催し、225組の友好都市が生まれた。13年に1820万人だった人的往来も、コロナ前には6500万人に増え、毎週4500便近いフライトが運航された。

 今年の中国-ASEAN人文交流年では、政府部門や民間友好団体、ビジネス界、学術界などの強い支援の下、青少年や民間、教育、文化、観光、メディア、科学技術、地方など各分野の交流と協力を共に進めていく。

 中国とASEANはそれぞれ世界第2位と第5位の経済体(エコノミー)で、経済総量の和が世界の5分の1を超え、世界経済回復の重要な原動力となっている。中国とASEANには、良き隣人、良き友人、良きパートナーとしてアジアの価値観を実践、発揚し、人々が互いの理解と親睦を一層深めるよう尽力する理由がある。

 中国はこれまで「親誠恵容(親善、誠実、互恵、包容)」の周辺外交理念とアジアの価値観を常に実践し、アジアのパートナーと共に地域の平和・安定と団結・協力の擁護に力を注ぎ、地域各国から広範な支持を得てきた。アジアの人々も、親誠恵容の理念を共に実践し、アジアの価値観を共に発揚して、グローバル文明イニシアチブを実行に移すことによってのみ、各国の和合と共生、協力とウィンウィンの基盤を築くことができ、アジアが人類の平和、発展、進歩の潮流により深く溶け込めるという認識を深めている。(記者/劉天)

© 新華社