最も人材豊富なポジションは遊撃手 MLB公式サイト記者がランク付け

MLB公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者は、先発投手、救援投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手、指名打者という11個のポジションを「タレントの充実度」を基準として1位から11位までランク付けする特集記事を公開した。1位に選ばれたのは遊撃手。データサイト「ベースボール・リファレンス」が算出している総合指標WARでは、昨季9人の遊撃手が4以上を記録したが、これは全ポジションのなかで最も多かった。

昨季4以上のWARを記録した遊撃手は、コリー・シーガー(レンジャーズ)、ダンズビー・スワンソン(カブス)、ザンダー・ボガーツ(パドレス)、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)、ガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)、ワンダー・フランコ(レイズ)、フランシスコ・リンドーア(メッツ)、ボー・ビシェット(ブルージェイズ)、J・P・クロフォード(マリナーズ)の9人。ほかにもトレイ・ターナー(フィリーズ)、カルロス・コレア(ツインズ)、ウィリー・アダメス(ブリュワーズ)といったスター選手がおり、ジェレミー・ペーニャ(アストロズ)、アンソニー・ボルピー(ヤンキース)、エリー・デラクルーズ(レッズ)といった若手も台頭している。トレバー・ストーリー(レッドソックス)、オニール・クルーズ(パイレーツ)、超有望株ジャクソン・ホリデイ(オリオールズ)らもおり、タレントの充実度は間違いなく全ポジションのなかでナンバーワンだろう。

2位は二塁手。昨季は8人が4以上のWARを記録し、そのなかには今季から完全に二塁コンバートとなるムーキー・ベッツ(ドジャース)は含まれていない。ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)、マーカス・セミエン(レンジャーズ)、オジー・オルビーズ(ブレーブス)、ルイス・アライズ(マーリンズ)、ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)など好選手がズラリと並ぶポジションだ。

3位は三塁手。昨季は7人が4以上のWARを記録した。ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、オースティン・ライリー(ブレーブス)、マニー・マチャド(パドレス)、ラファエル・デバース(レッドソックス)、ノーラン・アレナド(カージナルス)、アレックス・ブレグマン(アストロズ)といったスター選手が揃い、ジョシュ・ヤング(レンジャーズ)、アイザック・パレイデス(レイズ)、ロイス・ルイス(ツインズ)といった若手も台頭。FA市場にはマット・チャップマンが残っている。

4位はロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、フアン・ソト(ヤンキース)、カイル・タッカー(アストロズ)、コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)、フェルナンド・タティスJr.(パドレス)らを擁する右翼手。先発投手が消化するイニングが減少し、救援投手がより重要な役割を担うようになっている近年のトレンドを踏まえ、5位には救援投手が選ばれた。

6位の一塁手はブライス・ハーパー(フィリーズ)、フレディ・フリーマン(ドジャース)、マット・オルソン(ブレーブス)、ヤンディ・ディアス(レイズ)、ピート・アロンソ(メッツ)、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)、ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)など強打者がズラリ。7位の捕手はアドリー・ラッチマン(オリオールズ)、ガブリエル・モレノ(ダイヤモンドバックス)、ウィリアム・コントレラス(ブリュワーズ)、ヤイナー・ディアス(アストロズ)、カル・ローリー(マリナーズ)といった若手の台頭で充実度が一気に増した。

救援投手と対照的に、仕事量が減少している先発投手は8位という評価に。ゲリット・コール(ヤンキース)のような絶対的エースの存在は魅力的だが、オープナーや第2先発といった新たな起用法の登場により、絶対的エースと呼べるような人材が生まれにくい環境になりつつある。

9位はアーロン・ジャッジ(ヤンキース)が加わった中堅手。近年はスターが減少しており、昨季4以上のWARを記録したのは、フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)、ルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス)、そしてFA市場に残ったままのコディ・ベリンジャーという3人だけだった。10位は左翼手。ヨーダン・アルバレス(アストロズ)はシーズンの過半数を指名打者として過ごしているし、ヤンキース移籍のソトは左翼から右翼へコンバート。ランディ・アロザレーナ(レイズ)など好選手はいるものの、層の薄さは否めない。

そして、最下位となる11位は指名打者。そもそもフルタイムの指名打者を置くチームがそれほど多くないため、仕方ない結果と言える。昨季、指名打者として400打席以上に出場したのは、大谷翔平(エンゼルス・現ドジャース)、マーセル・オズナ(ブレーブス)、ジョーイ・メネセス(ナショナルズ)、J・D・マルティネス(ドジャース・現FA)、ホルヘ・ソレア(マーリンズ・現FA)、アンドリュー・マカッチェン(パイレーツ)、エロイ・ヒメネス(ホワイトソックス)、ジャスティン・ターナー(レッドソックス・現ブルージェイズ)の8人だけである。

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