完全新作『ドラゴンボールDAIMA』鳥山明の新作イラストから今後の内容を考察

『ドラゴンボール』のアニメ最新作として話題になっている『ドラゴンボールDAIMA』で、鳥山明の描き下ろしイラストが公開された。

鳥山自身の手になる孫悟空、クリリン、ミスターサタン、人造人間18号、チチ、魔人ブウなど主要キャラクターのイラストに、往年のファンの間からも喜びの声が上がっている。孫悟空は『ドラゴンボール』連載初期のような等身と丸っこいタッチで、実にかわいらしい。

アニメ『ドラゴンボールDAIMA』は、2023年、米ニューヨークで開催の「ニューヨーク・コミコン」会場で制作が発表された。同作は『ドラゴンボール』40周年記念作品と銘打たれた新作アニメで、2024年秋ごろの公開を目指すとされている。小さくなった悟空が活躍するという点は『ドラゴンボールGT』と似ているが、今回は主要なキャラクターがほぼ小さくなっているようで、ストーリーを推測する動きも広がっている。

秋公開ということもあり、まだ、具体的な物語の内容は公開されていない。ただし今回、鳥山明が原作、ストーリー、キャラクターデザインで制作に関与するということと、「いつもよりかなり気合いが入っているかもしれません!」とコメントを寄せていたこともあり、ファンの間での注目度も非常に高まっている。

そして、描き下ろしのイラストを見て、鳥山の画力が健在であることに嬉しさを感じたファンも多かったようだ。もちろん連載の時とはタッチはかなり変わっている。鳥山は『ドラゴンボール』終了後にはデジタルで絵を描くようになった。すべてアナログであった時代と線や色のタッチが大きく異なっているとはいえ、デフォルメのうまさは健在である。何より、イラストが公開されただけでワッとネット上が湧くのは、それだけの魅力に溢れているからに他ならない。

なお、アニメーションキャラクターデザインが中鶴勝祥である点も注目したい。中鶴は鳥山明のキャラをもっとも鳥山明らしく描けるアニメーターの一人で、かつては「Vジャンプ」などで『Dr.スランプ』の漫画などを鳥山に代わって執筆していた。鳥山自身も中鶴の絵を高く評価しており、自分の描いた絵と間違えたことがある、というエピソードもある。記者は中鶴が参加しているだけで、今回の『ドラゴンボールDAIMA』に期待が高まってしまう。今後の情報に期待しよう。

(文=元城健)

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