国東市の萱島酒造が「立春朝搾り」出荷 搾りたてを火入れせず瓶詰め【大分県】

火入れをせずに瓶詰めした新酒「立春朝搾り」=4日、国東市国東町
神事で玉串をささげる萱島進社長
出荷作業をする関係者

 【国東】立春の4日、国東市国東町綱井の萱島酒造(萱島進社長)で、作りたての新酒「立春朝搾り」の出荷があった。春の訪れを祝う全国規模のイベントで、県内各地の酒販店で販売されている。

 通常、日本酒は瓶詰めの際に火入れをするが、立春朝搾りは搾ってすぐに瓶詰めをする。生原酒をその日に飲める珍しい機会とあって待ちわびたファンも多いという。

 萱島酒造では社員らが4日午前0時から酒搾りや瓶詰めなどの作業を開始。同7時ごろ、無病息災や疫病退散を祈願した後、酒販店の関係者らが出来たての約1万本を車に積み込んだ。

 小野常雄執行役員(55)は「会社を挙げて準備を進めてきた。期待に応えられる良い酒に仕上がり、ほっとしている」と話した。日本名門酒会(東京都)に所属する35都道府県の43蔵元が一斉に実施。計28万本が出荷される。

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