【おもしろ小箱】 No.250「リンドウと竜の関係」

▲「リンドウ」(秋吉台)

 新しい年が明けてすでにひと月が過ぎました。そのため、今さら感もありますが、今年の干支は「辰(竜・龍)」なので、辰にちなんだ植物を紹介します。

 最初は、「リンドウ」です。栽培のリンドウは、いろいろな園芸品種ができていますが、野生のリンドウはその生育環境の草原が減少したこともあり、かなり貴重になってしまいました。この可憐な花のリンドウを漢字で表すと「竜胆」となり、かなり勇ましい感じがします。薬で使用する根の苦みが強く、竜の胆ほど苦いというたとえからつけられました。ひどい苦さが伝わってきますね。

 このリンドウの他にも、辰に関係する植物として「ジャノヒゲ(別名リュウノヒゲ、竜の髭)」、「リュウノウギク(竜脳菊)」などがあります。

 ジャノヒゲは夏に、リンドウとリュウノウギクは秋に咲くので、それまで覚えておいて、ぜひ探してみてください。

山口県立山口博物館 植物担当 杉江 喜寿

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