剛腕クラセに複数のチームが興味 ガーディアンズは放出の意思なし

FAのリリーフ投手で最大の目玉だったジョシュ・ヘイダーがアストロズと5年契約を結んだあと、大方の予想通りにリリーフ投手の市場が大きく動き始めた。マット・ムーア、ロバート・スティーブンソン、アロルディス・チャップマン、デービッド・ロバートソンといったリリーフ投手たちが次々に市場から消え、有力なリリーフ投手はほとんど市場に残っていない。FA市場のリリーフ投手の層が薄くなっていくなか、信頼できるリリーフ投手の獲得を目指すチームはトレード市場に目を向け始めているようだ。

MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者によると、リリーフ投手の補強を目論む複数のチームがエマニュエル・クラセのトレードについてガーディアンズに問い合わせを行っているという。現在25歳のクラセは2年連続でメジャー最多のセーブ数を記録している球界屈指の剛腕クローザー。メジャー4年目の昨季は75試合に登板して3勝9敗44セーブ、防御率3.22を記録した。2022年から2年連続でオールスター・ゲームに選出され、2022年はマリアーノ・リベラ賞(ア・リーグ最優秀救援投手)にも選ばれている。

しかし、モロシ記者によると、クラセのトレードが近い将来に実現する可能性は低いという。ガーディアンズはクラセと5年2000万ドル+球団オプション2年という格安の長期契約を結んでおり、最長でクラセをあと5年保有できる。今季以降の年俸は、今季が250万ドル、来季が450万ドル、2026年が600万ドルで、2027年と2028年は年俸1000万ドルの球団オプション。モロシ記者が「ガーディアンズには今すぐにクラセをトレードする動機がない」と伝えているように、よほど魅力的な対価をオファーされない限り、急いでクラセを放出する必要はないのだ。

よって、他球団がクラセを獲得するためには、トップ・プロスペクトを複数含むような豪華パッケージが必要になることが予想される。近年はトレードでプロスペクトを放出することに慎重なチームが増えており、今オフ中にクラセのトレードが実現する可能性は極めて低いと言えるだろう。

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