[巨大スプーン]単純明快ブラックバスが捕食する大型ルアーがヤバい。

近年話題となったテクニックやルアーを達人たちが一挙指南! マスターしきれてなかった人、知ってたけどどうやるのかわからなかった人、そもそも知らなかった人…etc。とりあえず、ココに載ってるテクは覚えておいて損はなし! まんべんなくマスターするもよし、ひとつだけ極めるのもよし! いいテクとの出会いがありますように。

●文:ルアマガプラス編集部

― Profile

藤田京弥(ふじた・きょうや)
1996年埼玉県出身。2019〜2021年JBトップ50でAOY獲得。ビッグタイトルをのきなみ獲得して2022年からBassmaster参戦、最短でELITEシリーズ昇格。8月のシャンプレイン戦で初優勝し年間7位の大躍進を見せた。

ビッグスプーン×藤田京弥

JACKALL(ジャッカル) カウンターバック 38g ブルーギル

「バックスライドフォール」が、このルアーの核心だった

― ビッグスプーンが唯一無二である理由

今でこそ“勝てるルアー”として認知されているビッグスプーンも、日本で紹介されはじめた当初は、出しどころの曖昧な存在だったと藤田は語る。

「バレやすいのも難点だし、フットボールで代用できると思っていました。真価を理解できたのは2020年以降です」

このころからライブスコープを駆使して「沖の魚」をターゲットにする釣りを習得。しかし魚探が普及して競争相手が増えるにつれ、どんどんバスがスレていく。そんなタイミングで爆発力を発揮したのがこのジャンルだった。

「メタルジグを落としても無視するバスが、ビッグスプーンならスイッチが入るのを何度も経験しました。さらにやり込んでいくうちに、“バックスライドしながら落ちる”のがキーだとわかりました」

まるで大きめのベイトフィッシュがボトムへ向かって逃走する泳ぎ。ほかのルアーでは演出しづらい、ビッグスプーンならではの特性だ。

「ただ、肝心の釣れるアクションを出すことが既存のものでは難しくて、せっかく追ってきたバスの鼻先でアクションが乱れて見切られることがよくあった。それを防いで、理想的なバックスライドを起こしやすく作ったのがカウンターバックです」

クリアレイクの印象が強いルアーだが、バスが中層のベイトを追いかけている状況であればさまざまなフィールドで効く、というのが藤田の見立てだ。

「ほかのジャンルでは替えが効かない、唯一無二の存在。いつでもどこでも釣れるタイプじゃないけれど、これにしか反応しない状況があります。かならずボックスに入れておきたいルアーのひとつですね」

カウンターバック【ジャッカル】 表藤田がビッグスプーンの要だと考える「スピードのあるバックスライドフォール」に的を絞って設計。
裏カラー10種類のうち、裏面にも色を乗せたものが4つ。シルバーやゴールドがギラギラ目立つタイプだけでなく、水中で一体感のあるナチュラル系もほしい、という発想から生まれている。
シャンプレインのビッグスモール「日本でも野尻湖のスモールにはビッグスプーンが効きますね。ヒメマス食いの個体がいるからだと思います」

フォールスピードにもこだわりアリ
長期の開発テストを経て、ようやく今秋の発売にこぎつけたカウンターバック。実は1年前にほぼ完成していたが沈下速度に納得がいかず、発売を遅らせて作り直したという入魂の一作だ。

ラインの太さがキモ!
バスが暴れるとルアーの自重でフックが外れやすいのがビッグスプーン全般の弱点。MH〜Hクラスのロッドに16lb以上のフロロカーボンで、しっかりフッキングを決めることが防止策になる。「14lb以下はNG。ロッドを軟らかめにして2〜3号のPEラインを組むのもありです」

シーズン早見表

初夏から秋が旬
アフター以降、沖に居住域を移してベイトを追うバスに有効。冬はメタルジグ的に使うのもアリだ。

マスタータックル●ロッド:スティーズ RC C73H-SV・ST●リール:ジリオンSV TW100XHL●ライン:レッドスプール16〜20lb ※ロッドとリールはDAIWA、ラインはジャッカル

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