ランボルギーニ ディアブロのレストモッド「エチェントリカ」日本初上陸!

2024年2月8日、スーパースポーツカーなどの輸入販売を手がける(株)ビンゴは、「エチェントリカ(Eccentrica)」が手がけるランボルギーニ ディアブロの「レストモッド」プロトタイプを日本初公開した。

旧車をレストアしながら一部をカスタマイズ

ベース車より全長は23mm短く、全幅は103mm幅広く、全高は9mm高い。車両重量は35kg軽い。

「レストモッド」とは、旧車をレストアしながら一部をカスタマイズ(モディファイ)する手法だ。当時のままに仕上げるのではなく、内外装をドレスアップしたり、パワートレーンなどをチューンしたりすることで、21世紀の現代でも扱いやすくするというわけだ。

今回、ビンゴが日本に初導入した「エチェントリカ」は、イタリアの家具業界のリーダーでランボルギーニのコレクターでもあるエマヌエル・コロンビーニ氏の情熱から生まれた。サンマリノに拠点を置くホモニム社(コロンビーニ氏が会長を務める)が、デザインスタジオのボロメオ・デ・シルバやピレリ、ブレンボといった企業をパートナーに製作するディアブロのレストモッドが、「エチェントリカ」だ。

このクルマとともに来日したSNS部長のウイリー氏によると、残念ながら展示車両はモックアップのプロトタイプなので走行はできない。だが、内外装は実車とほぼ変わらないそうだ。実車の第1号車は、2024年のモントレー カーウイークで公開される予定だ。

ベース車は第一世代(1991〜1994年)のディアブロで、全幅はかなりワイドになっているがエクステリアは大きくは変えていない。それは、ディアブロをデザインしたガンディーニへのリスペクトでもある。

ただしヘッドランプは、現代ではリトラクタブル(ポップアップ式)が禁止されているため、カバーがダウンする方式を採用している。また、プロトタイプなのでエンジンフードはフルカバータイプとなっているが、実車ではエンジンが見えるような形状になるという。

生産台数は限定19台。車両価格は「億」単位になること間違いなし!?

アルカンターラをふんだんに使ったインテリア。メーターはデジタル化されている。

インテリアはジェット戦闘機をインスパイアしている。メーターはアナログからデジタルに変更され、ステアリングホイール上にバーグラフ式のタコメーターが備わる。ユニークなのはセンタートンネルの幅を狭め、アルカンターラのバケットシートは少し中央に寄せて幅も広げ、居住性を向上していることだ。

実車では、パワーユニットはベース車と同じ5.7LのV12ながら、最高出力は550hp(ベース車は492hp)、最大トルクは600Nm(同550Nm)にパワーアップされる。ブレンボのブレーキシステムも搭載し、ベース車ではノンパワーだったステアリングはパワーアシストとなる。

イタリア語で「エキセントリック」を意味する「エチェントリカ」が手がけるディアブロのレストモッドは、19台が限定生産される予定だ。車両価格は発表されていないが、日本円では「億」単位になることは間違いないだろう。

なお、この車両は2024年2月16日(金)から18日(日)まで、江東区新木場の「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」で一般公開される。スーパーカー ファンはもちろん、クルマ好きならぜひ見ておきたい。(文と写真:篠原 政明)

実車ではエンジンフードのデザインは変更され、エンジン本体が見えるようになるという。

●全長×全幅×全高:4437×2143×1114mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1590kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:5707cc
●最高出力:550hp/7000rpm
●最大トルク:600Nm/6500rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・100L
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前255/30R19、後325/30R19

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