学習評価法、異例の年度途中変更 川崎市立菅中、保護者指摘受け一部教科で対応

川崎市教育委員会が入るビル

 川崎市教育委員会は9日の市議会文教常任委員会で、市立菅中学校(多摩区)が保護者の指摘を受け、本年度途中に一部の教科で学習評価方法を変更したと明らかにした。年度途中のこうした対応は異例という。市教委は、中学校の独自の判断による年度途中の変更に「慎重な対応が必要だった」としている。

 市教委によると、同校は保健体育の評価基準について「知識」と「技能」の割合を1対4としていたが、保護者から昨年10月、「テストの点数が高いのに評価が低い」といった声が寄せられた。その後、同校は「知識」と「技能」の割合を1対1に変更することを決定した。新たな基準で本年度前期(4~10月)について評価し直し、再評価が下がる場合は変更前の評価を維持した。

 評価方法は、学習指導要領に基づいて各学校が決めることができる。同校は以前から生徒の技能向上を目指し、評価における技能の割合を高くしていたといい、市教委は妥当だったとしている。

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