11日、4年ぶり水かけ祭り 一関・大東

 一関市を代表する冬の祭り「一関市・大東大原水かけ祭り」(同保存会主催)は、11日に同市大東町大原の大原商店街などで開かれる。会場周辺ではのぼり旗の設置や裸男用の仮設風呂の設営、祭り本部の準備などがほぼ整い、2020年以来4年ぶりの本格開催となる「天下の奇祭」は本番を待つばかりとなった。

 同祭りは1657(明暦3)年に江戸で発生した明暦の大火をきっかけに火防祈願と火防宣伝の祭りとして始まったとされる。後年になって厄年の人の厄落としを併せて行うようになり、300人近い裸男が参加している。しかし、新型コロナウイルス禍で21年から3年間は火防・厄除け祈願の神事のみが行われた。

 当日は午前9時の仮装手踊りで祭りが始まり、9時30分から歩行者天国となる大原商店街を主会場に大しめ縄の奉納修祓式と奉納行進、消防団によるまとい振りとはしご乗りの演技、太鼓山車とみこしの行進、摺澤消防組蒸気ポンプ保存会による蒸気ポンプの放水実演などを繰り広げる。ハイライトの水かけは八幡神社での祈祷(きとう)を経て午後3時スタート。市内外から参加する裸男が清め水を浴びながら通りを駆け抜ける。

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