12日菜の花忌 司馬遼太郎さんのはがき初公開

去年(2023年)生誕100年を迎えた歴史小説家、司馬遼太郎さんの直筆のはがきが10日から佐野市郷土博物館で初公開されています。

1945年、当時22歳の司馬さんは、旧陸軍戦車隊の将校として駐屯していた佐野市の植野小学校で終戦を迎えました。

司馬さんの命日である今月12日は司馬さんが好んだ花にちなんで菜の花忌と呼ばれていて、佐野市への思いがつづられた今回のはがきの特別展示は菜の花忌に合わせて行われたものです。

2枚のはがきはおよそ30年前に送られたもので、2度にわたる佐野市教育委員会からの講演依頼に対し、「講演はしないことを原則としてくらしています」と断る内容です。

通常、司馬さんの私的な手紙が公開されることはありませんが、大阪の司馬遼太郎記念館から特別に許可を得て展示にこぎつけました。
  
後に歴史小説の大家と呼ばれるようになりましたが、司馬さんは自身の作品を終戦を迎えた当時の自分への手紙だと述べていて、はがきには「佐野市は私にとってなつかしいまち」「いつか訪ねたい」などと書かれています。

はがきの特別展示は18日までで入館は無料です。

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