東京で竜に関する講座 日本の学者が「竜の世界」語る

東京で竜に関する講座 日本の学者が「竜の世界」語る

8日、内モンゴル自治区出土の新石器時代紅山文化の玉竜について紹介する池上正治氏。(東京=新華社記者/郭丹)

 【新華社東京2月11日】東京の中国文化センターで8日、辰(たつ)年の春節(旧正月)にちなんだ講座「竜の世界」が開かれ、作家・翻訳家の池上正治氏が著書「竜の世界」を題材に、過去から現在に至る中国社会に登場したさまざまな形の竜や文化的意義について、図や映像を用いて紹介した。

東京で竜に関する講座 日本の学者が「竜の世界」語る

8日、講座で紹介された東アジアの竜。(東京=新華社記者/郭丹)

 池上氏は1967年の初訪中以来、300回余りにわたり中国へ足を運び、足跡は各省・直轄市・自治区に及ぶ。各地の博物館で竜の歴史を探るだけでなく、敦煌莫高窟(ばっこうくつ)でも竜の図案を探求。干支の巡りから竜を理解したほか、「論語」「離騒」など古典文学から竜を感じ取り、現代中国の人々の生活からも竜を見いだしてきた。池上氏は取材に対し「中国を理解するには多くの方法があるが、竜を通じた理解は一つの良い方法だ」と語った。

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8日、講座で紹介された甲骨文中の竜。(東京=新華社記者/郭丹)

 90分の講座では、内モンゴル自治区出土の玉製の竜から甲骨文の竜、故事成語の竜、さらには広東省深圳市の人民広場の夜空に小型無人機(ドローン)の編隊が描いた飛竜にまで話が及び、日本の神話に登場する竜や、東アジアの竜などにも触れた。

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8日、講座で紹介された日本の竜。(東京=新華社記者/郭丹)

 池上氏は、竜が中国の性格や魅力を十分に体現していると指摘。「中国には竜のようなパワーがある。歴史の中では不幸もあったが、自分の力で解決し、住みやすい、良い国へしていく力がある」と語った。(記者/郭丹、李光正)

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8日、講座で紹介された中国各王朝時代の磁器に描かれた竜。(東京=新華社記者/郭丹)

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