母国復帰からわずか1週間…40歳ゲレーロ、ペルー政府も関心示す重大事案発生で現役引退さえ視野に?

ペルー代表の生ける伝説、パオロ・ゲレーロ(40)[写真:Getty Images]

ペルー代表FWパオロ・ゲレーロに魔の手が忍び寄っているようだ。ブラジル『グローボ』が伝えている。

1月1日で40歳を迎えたゲレーロ。かつてバイエルンとハンブルガーSVでブンデスリーガ通算47得点を記録し、ブラジルの名門コリンチャンスでクラブW杯を制した点取り屋は、今なおペルー代表のエースとして鋭い眼差しをピッチに向けている。まさに、生ける伝説といった存在だ。

コリンチャンスを退団後のクラブキャリアはあまり知られていないので、ひとまずここでおさらい。2015年6月以降はフラメンゴ、インテルナシオナル、アヴァイとブラジル国内を渡り歩き、2023年はラシン・クラブ(アルゼンチン)、LDUキト(エクアドル)と2クラブに所属した。

さて、そんなゲレーロだが、LDUキトとの半年契約を終え、2024シーズンを迎えるにあたって今月2日、ペルー1部のウニベルシダ・セサル・バジェホと2年契約を締結したことが発表された。18歳でドイツへ渡ったペルー代表キャプテンにとって、40歳にしてプロキャリア初の母国クラブだ。

しかし加入発表から1週間余り、ウニベルシダ・セサル・バジェホのセサル・アクーニャ会長は13日、ゲレーロが早くも契約解除を要請していると公表。一体何が起きたのか。

どうやらゲレーロは、加入発表直後からペルーに住む自身の母親が何者かによる脅迫を受けているようで、その内容から母国でのプレーを断念したとのこと。詳細は明らかにされていないものの、アクーニャ会長も契約解除を受け入れる方向であることを示唆している。

「契約書にサインしてもらったまさにその日、ゲレーロの母親が犯罪者グループによる脅迫を受けた。ゲレーロは落ち着いて“選択”について考えているところだ。彼の気持ちを理解しないといけない…」

また、自国を代表するフットボーラーに魔の手が忍び寄っているという重大事案のためか、現在はペルー政府もこの問題に関心。ゲレーロの顧問弁護士が国防大臣と連絡を取り合っており、アクーニャ会長も「彼がここでプレーできるよう、最善の結果を望んでいる」と事態の推移を心配している。

しかし、契約解除を希望するゲレーロは現時点でチームに合流せず、自宅のあるブラジル・リオデジャネイロに滞在。ペルーメディアによると、ペルー代表のエース兼主将のまま、現役引退を検討し始めたと伝えている。

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