那須烏山市新年度予算案 3年連続増122億円に「集団移転や認定こども園の整備など」

 那須烏山市の川俣純子市長は、2月13日に総額で122億円余りに上る新年度(2024年度)の一般会計当初予算案を発表しました。

 認定こども園や主要道路の整備などを進めるなど、3年連続で増加していて、現在の那須烏山市になってからは4番目の予算規模となります。

 那須烏山市の新年度の一般会計当初予算案は、前の年度に比べて約2億7千万円・2.3%上回る122億7千万円となりました。

 2027年度までを期間とする市の第3次総合計画に基づいて「健やかな暮らし」や「にぎわい」、「安全・安心」など5つを基本目標に、大金東原線など主要道路の整備に約3億3千万円、認定子ども園の整備に約2億5千万円を計上します。

 また、去年(2023年)3月、国の史跡に指定された那須氏ゆかりの山城・烏山城をデジタルで復元する事業を盛り込みました。

 スマートフォンでQRコードを読み取ると城の画像などが現れ、当時の城にいる雰囲気を味わえるもので、城下町の魅力発信に繋げたい考えです。

 また、開業100周年を迎えたJR烏山線ですが、前の年度に続いて収支は赤字で、その額は6億3千万円に上っています。

 川俣市長は「不可欠な交通手段」だとして、新年度、JR烏山線の利用促進事業費を約970万円盛り込みます。

 定期券購入の補助などに宛てる他、対策を協議する「利用向上委員会」を新たに設ける予定で、新年度は烏山駅から宇都宮駅の間を走る全国初の蓄電池駆動電車「アキュム」の10周年にもあたることから、目の前の利用者を増やす努力をさらに進める考えです。

 一方、2019年の東日本台風で被災した下境地区の防災集団移転については、新年度、移転候補地となる旧境小学校の解体工事などに1億4千万円余りを計上します。

 同じく、被害を受けた宮原地区についても、移転候補先にある建物の補償に関する調査を実施する予定で費用は1千1百万円を見込みます。

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