米軍ヘリの不時着想定、厚木基地で日米合同訓練 120人が手順確認

警察官と消防署員が米軍ヘリの搭乗者に聞き取りなどを行った実動訓練=14日、厚木基地

 米軍ヘリコプターのエンジン異常による不時着を想定した日米合同訓練が14日、在日米海軍厚木基地(神奈川県大和、綾瀬市)で行われた。県警や米海軍、防衛省、県のほか、両市の消防本部などが参加。約120人が情報収集や立ち入り規制、現場検証などの手順を確認した。

 訓練は米海軍のヘリコプターが同基地を離陸後、エンジンに異常を示す警告音が鳴りエンジン出力が低下したため、県内の畑に緊急着陸したと想定して実施。

 ランニング中にヘリコプターを見つけた男性からの110番通報を受け、警察が現場に急行。現場指揮所を設置して爆発物がないかなど情報収集を行ったほか、警察と消防がそれぞれ搭乗者に聞き取りを行った。

 また、着陸したヘリコプターを中心に、円を描くように立ち入り規制範囲を日米合同で定めた。

 訓練後、県警の西尾慎二郎警備部長は「各機関の連携がより強固になることを願っている」とあいさつ。米海軍のニコラス・ルクレア大佐は「訓練は乗組員や機体だけでなく、日本に住む方々を守るために大変重要」と振り返った。

 実動訓練は今回で6回目。2013年12月に同基地所属のヘリコプターが三浦市内に不時着し、乗組員がけがを負う事故が起きており、教訓を生かそうと訓練が行われている。

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