【彩の国さいたま芸術劇場】3/1(金)リニューアルオープン!内覧会に行ってきました♪

大規模改修工事のため2022年10月3日から休館していた「彩の国さいたま芸術劇場」。いよいよ3月1日にリニューアルオープンします!

オープンに先駆けて、市民向け内覧会が行われたので参加をしてきました。

出典:リビング埼玉Web

一見したところ、劇場の姿は以前と変わりません。しかし、中身は時代に合わせて大きく進化を遂げています

1994年に開館した同劇場は老朽化が進み、一昨年10月から17カ月かけて、ホール耐震性強化やバリアフリー対策などの大規模改修が実施されました。この日は、工事を終え新しくなった劇場を一般公開。工事概要説明や音楽演奏のデモンストレーションもあり、私たちメディア関係者に加えて多くの市民の方々が駆けつけました。

来場者には、リニューアルポイントが一目で分かるパンフレットが配布されました

リニューアルのキーワードは「安心」「快適」「充実」

最初に大ホールで、新しくなった劇場のリニューアルポイントについて、工事に携わった香山建築研究所設計主任・浜野次郎さんから説明を受けました。

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700以上ある客席はほぼ満席! 市民の劇場リニューアルへの関心の高さが伺えます

今回の改修では、私たち観客の目には見えない部分が大きく変化したそうです。

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「安心」「快適」「充実」をテーマに、大規模改修工事が行われました

大ホール、音楽ホール、小ホール、大稽古場、大練習室の5つの空間には、天井裏に鉄骨の強固な骨組みが設けられました。

東日本大震災の際には、大規模施設で天井の崩落が相次いだことから、地震時に重い天井ボードや設備機器が脱落しないよう対策が施されたそうです。

音楽ホールの天井は、音響がこれまでと変わらないよう、改修前の天井の形を3Dスキャンという技術を用いて正確に再現し、新たに作り直しました。

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舞台の照明も最新のものになりました

大ホールの舞台の吊物機構は、これまで以上に安全で制御しやすい仕様に。また、舞台床は総ひのきに全面張り替えを行いました。まさに、目に見えないリニューアルですね!

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座席、通路、音響…様々な工夫が快適な鑑賞体験を支えます

ホールの客席椅子は、座面の高さや背もたれの厚さ、クッションを改良し、長時間座っても疲れにくい客席に更新。また、車椅子で鑑賞できるスペースを広く作るため、動かせる座席の数を増やしました。

客席の配置にも工夫が。

大ホールの2階サイド席は、舞台から近い席と離れた席で向きを変え、手すりも低くしてより多くの人が快適にステージを楽しめるようにしました。「2階サイド席は、お手頃価格でチケットが入手できるおすすめの席になったと感じます」と浜野さん。

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教会のような厳かな雰囲気の「ガレリア」

劇場のメインストリート「ガレリア」は、天井のロールカーテンが更新され、より明るい雰囲気に!

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手すり、ベビーチェアも備えています

トイレも全面的にリニューアル。全て洋式となり、バリアフリートイレもさらに広くなりました。

3つの新たなスポットが登場

地域に開かれた、新たな憩いの場も登場します!

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「クリップ」で制作した作品を紹介するスタッフの方

旧レストラン・カフェエリアもリニューアル。与野本町駅方面から入ってすぐにあったレストランエリアには、絵の具や粘土などの遊びを通じて、自由な感性と想像力を育むアートの遊び場「クリップ」が新しくオープンします。

出典:リビング埼玉Web

埼玉のおいしいものが気軽に味わえます

光の庭の一角あるカフェテリアには、埼玉県産食材を積極的に取り入れた食事を楽しめるカフェ「パレット」が登場します。この日は試食コーナーもあり、ロマネスコを使ったペーストをいただきました♪

また、劇場に面する「たつみ通り」からよく見える場所には、「彩の国シェークスピアガーデン」が誕生。シェークスピアの戯曲に登場する様々なハーブや草花が季節ごとに楽しめる小庭園になっています。

大ホールと音楽ホールのデモンストレーションを鑑賞

説明会後は、大ホールと音楽ホールで、デモンストレーションを鑑賞しました!

出典:リビング埼玉Web

普段は見えない舞台の裏側が見られるのも、内覧会のお得ポイント♪

大ホールでは、照明や舞台セットを吊る装置を、音楽に合わせて動かすデモンストレーションが行われました。照明関係の設備も全面的に刷新され、幅広い演出が可能になったとのこと。まるで人の手で動かしているかような繊細な動きに、「これが機械制御!?」と驚きます。

出典:リビング埼玉Web

音楽ホールには、来場者から要望が上がっていたエレベーターが新設されました

音楽ホールでは、ピアニストの生演奏を鑑賞。美しい響きはやはり健在です! 音楽ホールのホワイエにはエレベーターが新設され、2階の床段差もなくなり通路が広がったので、車椅子を利用の方もフラットにホールに入れるようになりました。

春から、注目の舞台が目白押し!

芸術監督の近藤良平さんが「クロッシング(交差点)のように人が行き交う劇場にしたい」と言うように、誰でも入りやすい敷居の低さが、彩の国さいたま芸術劇場の大きな特徴であると語る浜野さん。

3月にはリニューアル記念公演が行われるほか、5月からは新たなシェイクスピアシリーズも始動します。ますます目が離せない彩の国さいたま芸術劇場へ、皆さんもぜひ足を運んでみませんか。

■彩の国さいたま芸術劇場

https://www.saf.or.jp/arthall/

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