プーチン氏、次期米大統領はトランプ氏よりバイデン氏が望ましいと発言

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は14日、今年11月の米大統領選挙をめぐり、ドナルド・トランプ前大統領より現職のジョー・バイデン大統領の勝利を望むと述べた。

プーチン氏の発言は、ロシア国営テレビのインタビューで出た。バイデン氏について、「より経験が豊富で、予測可能で、古いタイプの政治家だ」とし、バイデン氏がアメリカのリーダーになったほうがロシアにとって好ましいとの見解を示した。

プーチン氏はまた、誰が「アメリカ国民の信頼を得て」大統領になろうと、ロシアはその人物と協力していくと表明した。

プーチン氏は、2016年米大統領選にトランプ氏が初挑戦する前、トランプ氏を「傑出し才能がある」と称賛。トランプ氏も同じ時期、プーチン氏とは「とてもうまくやっていく」だろうと述べていた。

一方、バイデン氏は長年、プーチン氏を激しく批判している。ロシアによるウクライナ侵攻の前には、プーチン氏を「殺人者」と呼んだ。

バイデン氏の高齢不安は否定

この日のインタビューでプーチン氏は、バイデン氏の年齢や精神面での健康について質問されると、最後に会った2021年当時は特に変わった点はなかったと返答。

「すでにその時(3年前)、すでに一部の人が彼は職務を果たせないと言っていたが、私にはそのようには見えなかった」と述べた。

そして、「確かに彼は手元の書類を見下ろしていたが、正直に言えば、私も同じことをしていた。たいしたことではない」とした。

ただ、バイデン氏に関する評価は好意的なものだけではなかった。同氏がウクライナでの戦争を非難していることについては、「極めて有害で間違ったもの」だとした。

プーチン氏はまた、米ジャーナリストのタッカー・カールソン氏のインタビューを最近受けたことについて言及。質問があまり鋭くなかったので、がっかりしたと述べた。

トランプ氏は最近、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の中に、国内総生産(GDP)比で2%の軍事費支出という目標を満たしていない国があると批判。そうした国をロシアが攻撃するのを「促す」と発言し、関係国などの怒りを買った。

これを受けてNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、トランプ氏に集団的安全保障を「損なう」のはやめるよう求めた。

(英語記事 US election 2024: Putin says he prefers Joe Biden over Donald Trump in the White House

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