〝26億円不正支出〟 逮捕の長男(35)「返すつもりだった」と容疑否認 父親も「息子に貸していただけ」と供述【長野】

「ヤマウラ」の子会社からおよそ26億円が不正に支出されていた事件で、逮捕された親子は容疑を否認していることが分かりました。
また、息子の口座残高はほとんどなかったということです。

業務上横領の疑いで逮捕された「ヤマウラ」元社員の男とその長男で長野市の会社役員の男(35)は、16日朝、地検伊那支部に身柄を送られました。
去年2月下旬、男(63)が経理を担当していた「ヤマウラ企画開発」の預金3億6000万円を、長男(35)の会社「ネクストステージ」の口座に振り込んだ疑いです。
これまでの取材で、「ネクストステージ」は振り込み当日、総合格闘技イベント「RIZIN」の運営会社に年利12%で2億円を貸し付けていて、横領した金の一部が貸付金の原資になっていた可能性もあることが分かっています。

長男(35)が住んでいた長野市の高層マンション…その目の前のアパートの一室には、代表を務める別の会社が置かれていました。
「For(フォー)ジャパン」。
「RIZIN」の大口スポンサーで、関連グッズを大手通販サイトで販売していました。
警察は、ここにも横領した金が流れていた可能性があるとみて捜査しています。
警察によりますと、長男は横領した金をキャバクラの飲食代やブランド品の購入費の支払いなどに充てていたとみられていますが… その後の捜査関係者への取材で、口座残高はほとんどなかったものの「返すつもりだった」と容疑を否認していることが分かりました。
また、男(63)も「息子に貸していただけ」と容疑を否認しているということです。

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