「本当の宮古島らしさを考えるきっかけに」 雨乞いの踊りや海浜の掃除をPR映像に 持続可能な観光へ協会が制作

 沖縄県の宮古島観光協会(吉井良介会長)が、宮古島市の伝統文化や人々の暮らし、自然を紹介して地域資源の保存と継承を図る「持続可能な観光PR映像」をこのほど制作し、14日からユーチューブで順次公開している。(宮古支局・當山学)

 映像は計4本。14日に公開した「a letter from ~島に添う~」は宮古馬の飼育者や海の資源を基に生活する人、海浜を掃除する人たちの暮らしを、歌に合わせて2分半の映像で紹介している。

 2本目の「a letter from ~島を継ぐ~」は、国指定重要無形文化財「宮古上布」に特化したもので、21日に公開予定。「島に添う」と同様、今や未来を生きる人へのメッセージを込めた。

 雨乞いのクイチャーを若い世代にも知ってもらおうと、エイサーと融合させた「みるく世ぬ声合 ~想(おも)いのたね~」と、クイチャーフェスティバルに向けた地域住民の練習風景をまとめた「伝統クイチャー保存映像『継承・次世代へ』」は28日に公開する。

 13日、同協会で映像の公開を発表したプロジェクトマネジャーの大泊千尋さんは「島の人や訪れる人が、本当の宮古島らしさや大切なものは何だろうと考えるきっかけになれば」と話した。

 観光庁の「サステナブルな観光に資する好循環の仕組みづくりモデル事業」の一環で制作費は約500万円。昨年6月から今年1月にかけて取材、制作した。

「a letter from ~島に添う~」の一場面(宮古島観光協会提供)

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