匝瑳市の松山庭園美術館では今、楽器の「箏」の名品を紹介する展示会が開かれています。
筝は木製の胴に絹糸製の絃を張った楽器で、絃を指で弾いて奏でる「琴」や、柱を立てて爪を付けて奏でる「筝」があります。
奈良時代、中国から日本にもたらされ、江戸時代には筝曲が作曲され盛んになりました。
筝は全体を竜に見立てて、各部に竜角、竜眼、竜尾などの名が付けられています。
胴は桐材で各所は象牙や紫檀、蒔絵や螺鈿で飾られています。
今回の名品展では江戸時代中期の名人・康光作の木目箏や明治時代の中林傳兵衛作・唐子の図芝山象嵌蒔絵箏など12面が展示されています。
職人の至極の技を施した箏は、まさに美の琴線に触れる感があります。
時代蒔絵箏名品展は松山庭園美術館で4月7日まで金・土・日・祝日で開かれています。