矢板高校が「全国ユース環境活動発表大会」で最優秀賞にあたる「環境大臣賞」受賞 福田知事に報告

 2月に東京都で開かれた高校生やユース団体が取り組む環境活動やSDGs活動を発表する大会で、矢板高校が最優秀賞にあたる「環境大臣賞」を栃木県内で初めて受賞しました。

 発表を行った生徒たちが20日、福田富一知事を表敬訪問しました。

 福田知事の元を訪れたのは、矢板高校農業経営科の3年生3人です。3人は2月、環境省などが主催する「全国ユース環境活動発表大会」に参加し、全国115件の応募の中から最優秀賞にあたる「環境大臣賞」を受賞しました。この大会は、高校生やユース団体が自分たちが行う環境活動やSDGs活動を全国に発表するもので、「環境大臣賞」に選ばれたのは県内で初めての快挙です。

 大会で矢板高校は「未来へつながる放牧牛~ビーフダイバーシティと避難放牧~」というタイトルで、取り組んできた3つの活動内容を発表しました。

 1つ目は、地元で生産されたものの、規格外で売り物にならずに廃棄される予定のリンゴや米ぬかなど、身近な資源を活かして自家製の飼料をつくり、A5ランクの肉質の牛肉の出荷に成功したこと。

 2つ目は、地元で流通・販売するために、A5ランクのほかに値段が安く食卓に選ばれやすい赤身の肉の生産です。3人は、放牧主体で育てる母牛に注目。矢板高校によりますと母牛として役目を終えた牛は通常値段が付かないといいますが、自家製の飼料を与えることで良質な赤身の肉に育て、ハンバーグに加工し商品化しました。このハンバーグは矢板市のふるさと納税の返礼品や地元の精肉店で販売しているということです。

 最後は、大規模な災害に備えて東日本大震災で影響が大きかった福島県の牧場に視察に行くなどして、地域の牛を学校の放牧場に避難させる計画などを説明しました。研究は後輩に引き継ぎ5月に避難訓練を行う予定だということです。

 福田知事は「未来に繋がる畜産の研究を続けていって欲しい」と激励しました。

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