焼失から3年…温泉旅館「松籟荘」復活へ 焼け跡から救い出された〝復活の象徴〟も【長野・山ノ内町】

多くのファンに支えられて来月、リニューアルオープンを迎えます。2021年に火災で焼失した山ノ内町の老舗温泉宿・「松籟荘(しょうらいそう)」。焼け跡から〝救い出された〟「復活の象徴」がありました。

3年前…旅館「よろづや」の離れ・「松籟荘」が火災に見舞われました。1939年に建てられた国の登録有形文化財で、山ノ内町・湯田中温泉郷のシンボルでした。
その焼け跡の向かいに…

新しく生まれ変わった「松籟荘」。オープンを前に報道陣に公開されました。

■運営会社「萬屋傳蔵」小野誠社長(64)
「以前の部屋のデザインを再現しました。古くから知っている方は懐かしいと思うでしょう」

こちらは、かつての内観。たしかに、同じデザインが見えます。
調度品には、松本民芸家具…
木をふんだんにあしらった数寄屋造りも、以前の趣向を再現しました。

さらに…

■運営会社「萬屋傳蔵」小野誠社長(64)
「玄関に掛かっていたものです。(火災から)逃げてくる途中で、天井から水浸しの中から拾ってきた。旧・松籟荘の思い出なので、復活の象徴としてここに」

一方、5つある客室には全て、天然温泉かけ流しの露天風呂…そして、坪庭を設けるなどリニューアルしました。

■運営会社「萬屋傳蔵」小野誠社長(64)
「建物にしても、おもてなしにしても、新しいシンボルになれれば良いなと思っています」

建築費の一部には、クラウドファンディングで330人から寄付された2453万5000円が充てられています。

■運営会社「萬屋傳蔵」小野誠社長(64)

「色々な方たちの思いを背負っているんだなと思いました。こういった方たちの気持ちに応えるために松籟荘はぜひ復活させなきゃいけないと思いました」

宿泊は一人・1泊2食付きで5万3000円から。来月14日以降の順次拡大オープンを前にホームページで予約の受付が始まっています

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