ハーグ航空仲裁裁判所（ハーグCAA）とシンガポール国際調停センター（SIMC）は、航空紛争の調停をシンガポールで可能とすることに合意した。シンガポール・チャンギ国際空港隣接地のチャンギ・エキシビジョンセンターで開催中のシンガポール・エアショーで発表した。
裁判外での紛争解決機関として、アジア初となる航空業界に特化した調停の枠組みを共同で構築する。調停では、訴訟や仲裁と比べて迅速な解決が可能で、費用対効果も高い裁判外紛争解決手段だという。シンガポール国際調停センターで実施している調停の9割は1日で終了し、和解率は70％を超えているという。
これまで、航空分野での調停を行うアジアの企業は、調停のためにハーグに赴く必要があった。シンガポールはアジア最大の航空市場の一つで、130以上の航空宇宙関連企業が進出している。覚書の締結には、シンガポール経済開発庁と航空宇宙産業協会の代表も立ち会った。
