ガザ停戦案、米国が再び拒否権行使 中国外交部「強い失望と不満」表明 

ガザ停戦案、米国が再び拒否権行使 中国外交部「強い失望と不満」表明 

記者会見に臨む中国外交部の毛寧報道官。(資料写真、北京=新華社配信)

 【新華社北京2月22日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は21日の記者会見で、国連安全保障理事会でガザ地区での停戦を求める決議案が米国の再度の拒否権行使により否決されたことについて、ガザ情勢をより危険な状況に追い込んだとし、中国を含む関係各方面はこれに対し強い失望と不満を表明すると述べた。

 国連安保理は20日、アルジェリアがアラブ諸国を代表して提出した、ガザ地区での即時の人道的停戦を求める決議案を採決。拒否権を持つ米国1カ国が反対したことで、決議案は否決された。毛氏はこれを受け、次のように述べた。

 決議案はガザでの即時停戦、すべての人質の即時解放、人道物資の搬入の確保、強制移住の停止を求めた。情勢にすぐに必要な措置であり、人道に基づく最低限の要求でもあり、安保理の圧倒的多数のメンバーの支持を得て、中国も賛成票を投じた。

 安保理は停戦を促す行動を早急に取らなければならない。これは逃れることのできない道徳的義務であり、負わなければならない法的責任であり、国連憲章の履行という政治的要求でもある。中国の国連常駐代表(国連大使)は採決後の投票理由説明で、中国側の立場を全面的に述べた。

 中国は引き続き国際社会の各方面とともに、安保理がより責任ある有意義な行動を速やかに取るよう推進し、ガザの戦火の1日も早い終息と「2国家解決案」の実施推進、中東の平和と安定の実現に向け、たゆまぬ努力を続けていく。

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