アスリートのセカンドキャリア 「ロールモデルになって新しい道を作りたい」 元レスリング日本代表

キャリアゼロから保険事業の営業職で成果を残し、現在は会社の取締役に就任した元レスリング日本代表が、ラジオ番組にゲスト出演。これまでの転機や今後の目標について語りました。

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元レスリング日本代表の金久保武大さん。2010年世界選手権5位、2014年アジア大会準優勝、全日本選手権では7度の優勝を果たすなど、数々の輝かしい実績を残してきました。

2016年に現役を引退したあとは、ソニ-生命保険株式会社に入社。社会人経験ゼロながら、契約件数と保障金額で当時の同社ルーキーイヤーの歴代最高記録を樹立したそうです。

「周りのアスリートは後進の指導者、消防士や警察官になる人が多い。でも、自分はシンプルにやりたいと思えなくて……」と、金久保さんは経験がないなかでもビジネスサイドに身を置いた心境を吐露します。

営業職で工夫してきたことについて、金久保さんが意識したのは、「とにかく人に会って接触面積を増やすこと」。その思いに至ったのは、ある経営者からの助言からだそうです。

「『本は1000円出したら誰でも手に入るし、ニュースは誰でも見られる。人に会って、リアルな最新の情報を教えてもらって、その人の考え方に触れるのがすごく大事』と教えてもらって。それ以来、人と会うことを大事にしてきました」

知識がついてきたことにより「もっと貢献できることがあるんじゃないか」と考えるようになった金久保さんは、約4年働いた同社を2021年に退社し、独立。「自分を必要としてくれる人にどうやって期待以上の価値を返すか、というのが動機だった」と、新たな道へ踏み出します。そして、現在は、保険事業やITコンサルティングなどを展開する株式会社TREASURYで取締役に就任し、ビジネスでの活躍の場も広げています。

「元アスリートが社会でちゃんと活躍している姿を見せて、後輩が『あいつができるんだったら俺もいけるかも』と思ってくれたら、いい流れができるんじゃないかな」と自身の考えを明かした金久保さん。「自分がロールモデルとなって、後輩が続けるような新しい道を作っていきたい」と熱弁しました。

※ラジオ関西『セケンテー/ぼくらは囚われない』2024年1月27日放送回より

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