ムダな「お金の心配」をなくし、余計なストレスとおさらばする3つのヒント

(※写真はイメージです/PIXTA)

「老後のために、もう少ししたら貯金を始めよう」「今月はお金を使い過ぎたから、来月は節約しないと」。より良い生活を送るためのお金の心配は、時にストレスになってしまうこともあります。著者『買わない暮らし。 片づけ、節約、ムダづかい……シンプルに解決する方法』(大和出版)筆子氏が正しいお金との向き合い方について解説します。

お金のストレスを減らすには?

「お金がない」「もっとお金がほしい」。人はお金について、毎日のように考えています。ところが、しょっちゅうお金のことを考えているのに、状況は代わり映えしません。

これはいったいどうしたことでしょうか?

貯金や投資を熱心にしている人でなくても、買い物するたびに、なんとなくお金のことを考えて、重苦しい気分になることはよくあります。

私たちのリソースである時間、体力、精神的なエネルギーは有限です。そうした貴重なリソースを使いながら、お金について、ああでもない、こうでもないと考えてしまって、心配するわりには、経済状況が改善しない。

かつての私もそういうことがよくありました。

建設的な思考をする方法

考えても何も生み出さない考え事に時間とエネルギーを使いすぎないために、建設的な思考を心がけました。

そのためにやってみたのが、次の3つです。

①お金の心配の扱い方を変える

◆思い浮かんだら、「あ、浮かんできたな」と思う

自然に湧き上がってくるものを無理に抑え込むと、あとで反動が起きるのでよくありません。「お金があったらいいなあ」とか、「ナッツって高いなあ」と思ったら、私は、「あ、また『お金があったらいいなあ』と考えているなあ。『ナッツって高いなあ』と思ってるなあ」と考えるようにしました。

自分がしている心配を客観的に見ることにしたのです。

毎朝、頭にあることを書き出す

お金の心配がいっぱいあるときは、ノートにびっしりそれを書きました。

◆「では、どうしたらいいのか」と考える

「インプラントに支払うお金がないよ〜」とか、「このままでは老後貧乏になってしまう」と思ったら、「では、どうしたらいいのか? 今、打てる対策はないのか?」と考えるようにしました。そして、今の自分にできることを少しずつやるようにしました。

「大変だ。困ったよ〜」と思ったところで止まっていると、いつまでも、困って心配する状態が続きます。問題解決のために小さなことでも実践することで、心配しているだけで止まった状態から前に進むことができます。

手持ちのお金を把握する

②基本的なお金の管理をする

かつての私は手持ちのお金の把握ができていなかったので、まずは収支を把握することにしました。何にどれだけお金を使ったか、Googleのスプレッドシートに入力していったところ、記録するだけで、お金の使い方に意識が向くようになりました。

③お金の管理に関する有用な情報を仕入れて実践

家計管理に関する参考書を2冊購入しました。

『正しい家計管理』(WAVE出版)、『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本です。できるだけ初心者向けのものを選んだつもりでした。ともにファイナンシャルプランナーが書いたものです。

まず、『正しい家計管理』を読み始めました。この本の帯には、「これまでの家計管理、市販の家計簿に挫折したすべての人へ」と書いてあります。

この本は、そもそも家計管理を試みたことがない私には、わりと難しく、すぐにはできないことが書いてあり、ハードルが高すぎる気がしました。

しかし、「家計管理の目的は節約ではなく、価値あるものにお金を使えるようになること」という考え方には共鳴したし、「家計は、価値観をお金の流れで表したもの」という話にも納得しました。

「この本に書いてあることは、将来的にできるようになればいい」と考え、コンセプトを確認したあとに、もっと簡単に取り組めそうな、『年収200万円からの貯金生活宣言』を読んでみました。こちらは、わりと平易で、家計管理の方法も、できることは試してみました。

やり方は、自分に合うように少しずつ改良したので、本の指示とは必ずしも同じではありませんが、現在の私のお金の管理方法は、この2冊の本に書いてあった理念がベースになっています。このような本を読んで試行錯誤する気になったのは、物を捨てて思考をクリアにしたおかげです。

筆子

ブロガー

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