WHOハンセン病制圧大使の笹川陽平氏、キリマンジャロ登頂に成功

WHOハンセン病制圧大使の笹川陽平氏、キリマンジャロ登頂に成功

12日、頂上の一つギルマンズ・ポイントで「ハンセン病を忘れないで」と書かれた旗を掲げる笹川陽平氏。(東京=新華社配信)

 【新華社東京2月23日】日本財団の会長で世界保健機関(WHO)のハンセン病制圧大使を務める笹川陽平氏がこのほど、アフリカ最高峰キリマンジャロの登頂に成功した。

 85歳の笹川氏は医師らと共に約6日間をかけて頂上の一つであるギルマンズ・ポイント(5685メートル)に到達、「ハンセン病を忘れないで」と書かれた旗を掲げた。

 登頂は1月31日にスイス・ジュネーブで開かれたWHOの大会で、テドロス事務局長と共にハンセン病の制圧と患者、回復者やその家族に対する偏見と差別撤廃を訴えた共同声明の一環で行われた。

 笹川氏はハンセン病制圧のため関係者の奮起を期待して登頂したと強調。これを機会にハンセン病問題に関する取り組みが一層活発になるよう願っていると語った。

 ハンセン病は治療薬の開発で「治る病気」と認定されたが、アフリカでは新型コロナウイルス感染症が流行した際、治療薬の配布や患者の発見が遅れる影響が出たこともあり、隠れた患者が多く存在するとみられる。

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