動物愛護の精神伝える 盛岡で啓発イベント

学生ボランティアのイラスト展示などが行われた動物愛護イベント

 動物愛護団体などによる啓発イベント「みんなで考える動物愛護」は22、23の両日、盛岡市のいわて県民情報交流センター(アイーナ)で開かれた。学生ボランティアが描いた猫のイラスト展示や、保護動物の譲渡を受けた飼い主の発表を通じて適正な飼育や動物を大切にする精神を伝えた。

 22日の「猫の日」にちなみ、保護猫や保護犬の譲渡支援に取り組む「動物いのちの会いわて」(本部雫石町、下机都美子代表)と、猫の困り事を解決するグッズの製造販売を手掛ける「クロス・クローバー・ジャパン」(盛岡市、太野由佳子代表)が共催。2000年に発足した同会の歩みを伝えるパネル展示や、猫の絵画展、同会から譲渡を受けた保護猫、保護犬の暮らしについて「里親」となった飼い主が紹介する「うちの子は今」と題した事例発表を行った。

 このうち、猫の絵画展は、動物愛護の寄付の返礼品として、絵が得意な県内の学生ボランティアが寄付者の愛猫をモデルに描いた約70点を展示した。

 飼い主に抱かれて甘える姿や、クッションに気持ちよさそうに寝そべる様子など、愛らしいイラストが並び、紫波町の70代女性は「どれも特徴を捉えていて素晴らしい。自分も猫を飼っていたので、思い出がよみがえってくる」と見入っていた。

 下机代表は「動物を適正に飼わない人が多く、県内の多頭崩壊も規模が大きくなっている。このようなことがないよう動物愛護について広く発信していきたい」と話していた。

© 岩手日日新聞社