ウクライナ、ロシアの早期警戒機を撃墜と 先月に続き

ウクライナ軍は23日、ロシア軍のA50早期警戒管制機を撃墜したと明らかにした。ウクライナ軍は今年1月半ばにも、同型の偵察機を撃墜したと発表している。

ウクライナ軍関係者によると、A50は前線から約200キロ離れた、ロシア南西部のロストフ・ナ・ドヌと南部クラスノダールの間で、撃墜されたという。

現地当局はクラスノダール地方のカネフスコイ地区で、機体の残骸を発見し、炎を鎮圧したとしている。

ロシア政府は、A50撃墜についてコメントしていない。

ウクライナ空軍のミコラ・オレシチュク司令官は同日、ソーシャルメディア「テレグラム」で、A50を撃墜できたのは空軍と軍情報機関のおかげだと感謝した。23日がロシアの「祖国防衛者の日」でもあることを念頭に、「祖国防衛者の日だ。占領者、おめでとう」とも皮肉った。

オンラインで共有されている動画では、飛行中のA50が撃墜されたように見える。大きな炎と黒煙が上がる様子も映っている。

「テレグラム」ではロシア軍関係チャンネルのひとつが、A50は味方に撃たれた可能性があると指摘。「現時点では、だれが撃墜したのか不明だ」と、チャンネル運営者は書いた。

ウクライナ政府は、1月14日にもA50を撃墜したと発表。A50のほか、空中指揮機「IL22」も撃墜したとしていた。

イギリス国防省は過去に、ロシア軍はおそらく運用可能なA50を6機所有していると説明していた。

A50は防空システムを探知し、ロシアの戦闘機用に攻撃対象を選定・調整する。1機当たりの製造費は数百億円とされる。

ウクライナ軍はこのところ、南東部でロシア軍に対して苦戦している。

(英語記事 Ukraine says it has downed second Russian A-50 spy plane in weeks

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