兵庫県警・機動隊員自殺問題 和解へ 両親への謝罪も 兵庫県、補正予算案に和解金盛り込む

亡くなった木戸大地さん ※遺族提供

兵庫県警機動隊に所属していた男性巡査(当時24歳)が自殺したのは、所属していた機動隊で先輩や上司から受けたパワーハラスメントなどが原因だとして、広島市の両親が兵庫県(兵庫県警)に約8千万円の損害賠償を求めた控訴審で、県が賠償金を支払い、両親に謝罪する内容で双方が和解する見込みとなった。

兵庫県警・機動隊員自殺「パワハラではない」上司が法廷で…

兵庫県警の巡査・木戸大地さんは広島市内の高校を卒業後、2009年に兵庫県警に採用された。2012年から機動隊で勤務し、2015年7月ごろにうつ病を発症して同年10月に神戸市内の宿舎で自ら命を絶った。

2022年6月、一審・神戸地裁は判決で、先輩隊員のパワハラを認定し、県に100万円の支払いを命じた。しかし、パワハラと木戸さんの自殺との因果関係は認めず、原告、被告とも控訴していた。控訴審は2023年10月に結審し、大阪高裁が和解を提案し、双方が歩み寄る形となった。

県は2月20日、損害賠償として142万円を支払うとする2023年度補正予算案を県議会定例会に提出した。3月1日の議会で可決されれば、3月後半にも大阪高裁で和解が成立するという。

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