急速冷凍の活魚が「復活」 中国の最先端コールドチェーン技術

急速冷凍の活魚が「復活」 中国の最先端コールドチェーン技術

 【新華社重慶2月26日】中国重慶市南岸区の数鮮雲凍科技はこのほど、画期的な冷凍技術を開発したことを明らかにした。同社の従業員がカメラの前でいけすから生きた魚をすくい上げ、鮮度保持袋に入れて同社特製の冷凍容器に入れると。わずか30秒で、空に浮かぶ雲と同じ氷点下40度以下まで温度が一気に低下し、魚はたちまち硬く凍結された。その後、凍結した魚を水中に戻すと、数分後に冷凍魚は徐々に意識を取り戻し、尻尾をばたつかせ、奇跡の「復活」を遂げた。

 同社責任者の林海(りん・かい)氏によると、冷凍・冷蔵技術は通常、食品の鮮度保持に使用されるが、冷凍中に温度が0度から氷点下5度まで下がると食材の細胞が破壊され、栄養素が大量に流出して食物の鮮度や食感に影響を及ぼす。同社の急速冷凍技術はこの壁を乗り越え、瞬時に氷点下60度に到達するという。将来的には、肉や果物、野菜などの生鮮食品のコールドチェーン輸送への幅広い活用が見込まれ、日持ちしないために地元の外に出荷できないという多くの地方特産品が抱える弱点や課題を解決し、農村振興の助けとなることが期待されている。(記者/沙青、劉恩黎)

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