『新空港占拠』公式が考察班を挑発? 山猫が“盲点だったある人質”の可能性が急浮上

櫻井翔が主役を務める土曜ドラマ『新空港占拠』第7話の放送直後から、「俺が山猫だ」という壬生(手塚とおる)の宣言が、SNS上で激しい議論を呼んでいる。「壬生は山猫を庇っている?」「山猫の正体が二葉(奥貫薫)説もありえる」と真の「山猫」の正体に関する憶測が飛び交う中、大きな反響を呼んでいるのは、公式Instagramが発表した“ある人質”の姿だ。

公式アカウントは、番組の考察班を刺激するかのように「考察班のみなさま、気付いてましたか?」と問いかけ、物語の盲点だった人物にまつわる動画をシェアした。

その動画では、過去の作品にも登場し、今作でも再び人質となる不運な男、中村隆希演じる森崎恵太の存在を紹介している。獣は前作では医療事務員、今作では税関職員として登場している彼を、「その名もMORISAKI」と強調するように視聴者に紹介した。とはいえこの情報だけでは、森崎が「山猫」である可能性、あるいはそれ以外の何者かである可能性についても、まだ完全には否定できない状況だ。

現在、未だ謎に包まれている「犬」の正体に関しては、分析官の岩槻(白石聖)が有力候補として名前が挙げられている。和泉(ソニン)のカバンに入っていた犬の面を袋から取り出した瞬間に、それが犬だと直ぐに識別した岩槻の行動に対して、不自然さを感じた視聴者も存在するようだ。

この疑惑が浮上した背景には、「武蔵(櫻井翔)が山猫の正体を見破った」と駿河(宮本茉由)に通知したメールアカウントが"my5n0x2konE5chan"であったことがある。このアカウント名を、童謡「犬のおまわりさん」の「迷子の迷子の子猫ちゃん」というフレーズにかけて読むことができるため、これが警察の内部関係者、特に岩槻を指しているのではないかという考察が生まれたようだ。

また、公式サイトのシークレット動画で岩槻の座席が特に強調されたことも、「犬は岩槻に違いない」という意見を後押ししている。ちなみにシークレット動画では、毎回英単語が動画の最後に映し出されるが、今回の動画内で映された単語は「is」。過去の動画の文言と繋げると、「The truth thats comes at the end of this occupation incident is that wild cat is… (占拠事件の果てにたどり着く真実は、山猫が……)」というメッセージが浮かび上がってくる。

第7話では武蔵のインカムが交換された場面も意味深に映されており、これが岩槻の行動によるものかどうかにも注目が集まっているところだ。

さらに第7話は、視聴者を楽しませる小ネタの“嵐”となった。注目すべきは、警察本部に終われる武蔵の目撃情報を伝えるアカウントに関連したネタだろう。何度か画面に表示されるそれぞれのアカウント名やユーザーネームは、嵐に紐づいた細かいネタの宝庫となっている。

例えば、嵐の楽曲「Happiness」を名乗るアカウントには、アイコンとして芝生と青空の写真を使用している。ストレートに曲名を使うだけでなく、芝生を背景に撮影された「Happiness」のジャケットを彷彿とさせるこだわりは、さすが『新空港占拠』である。

同じような小ネタだとアカウント“山風”のユーザーネームが「One Love」に設定されていた他、アカウント名“3961440(さくらいしょう)”など、クスッと笑ってしまうようなものまで登場した。

さらに、ジェシーが演じる新見大河が発した「明けない夜はない」というセリフは、嵐の人気楽曲「Love so sweet」の歌詞としても知られている。第7話は、コアなファンでなくても嵐を知っている視聴者であれば、ピンと来るような小ネタが多めだったのではないか。

いよいよ残りの話数も少なくなってきた『新空港占拠』だが、このタイミングで謎の“MORISAKI”のヒントなど、獣たちはまだまだ物語を終わらせる気はない様子。真の“山猫”を武蔵より早く見つけられるかどうかも、視聴者のこの先の楽しみとなりそうだ。
(文=すなくじら)

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