「感動した」「全部良くて悩んだ」 森のアイスクリームと呼ばれる果物アテモヤでスイーツ 特産地の中学生が最優秀賞に選んだ「白いくちどけ」とは? 

 沖縄県恩納村は21日、村特産の果物アテモヤを使った料理コンテストをうんな中学校で開いた。村内9カ所のリゾートホテルの菓子職人が、アイスクリームサンド、タルト、ミルフィーユなどの新作スイーツを発表。同校の2年生約120人が試食審査して、沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパによる「白いくちどけ~ウエディングドレスをイメージしたモンブラン~」を最優秀賞に選んだ。

 アテモヤは「森のアイスクリーム」と呼ばれる滑らかな食感が特徴で、ビタミンやミネラルが豊富な亜熱帯果樹。

 白いくちどけ-は、雪塩キャラメルとココナツミルクのクリームで、アテモヤ入りの生地を包み込んだ。デコレーションで南国感を演出した。

 発案した渡嘉敷怜帆さん(28)は「試食した生徒が『おいしい』と言ってくれた。それが一番うれしかった」と喜んだ。

 生徒の伊波和空(わく)さんは「アテモヤの食感を生かしたシュークリームやアイスなど全部良かった。どれに投票するか、とっても悩んだ」と語った。夢はパティシエの伊波華麗(さくら)さんは「色や形、味、さまざまなスイーツがあって感動した。いつか自分も作ってみたい」。菓子作りに興味がある浅尾恭輝(やすき)さんは「やっぱり一流パティシエの技術はすごい」と絶賛した。

 コンテストは2回目で、特産品の魅力発信と食育を兼ねた取り組み。アテモヤ栽培は村内で1987年に始まり、現在、農家64戸が年間約15トンを生産している。収穫期は12月~4月末ごろ。(北部報道部・下地広也)

最優秀賞の「白いくちどけ~ウエディングドレスをイメージしたモンブラン~」。写真後ろの緑の果物がアテモヤ
料理コンテストで最優秀賞を獲得した沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパのメンバー。前列左が、発案者の渡嘉敷怜帆さん

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